フィールドワーク(36)2011/08/08 11:36

7月26日にオープンしたばかりの、ローズベーカリー 吉祥寺へ。

パリで人気の同店の丸の内に続く日本2号店。吉祥寺駅に直結するアトレ内にある。
野菜を中心に据えた惣菜とベーカリー。店内でも食べることができる。

この日は土曜の14時過ぎ、混雑が予想されたが待つことなく、すんなりと入ることができた。席数は70以上あるそうだが、ほぼ満席なのが人気の高さを物語っている。


周りを見渡すと、ベジタブル・プレートやキッシュを注文している人が多かったが、
メニューを見て、ネーミングにつられ、エッグ・ベネディクトをオーダー。

rose egg benedict


エッグ・ベネディクト 1,300円
自家製ブリオッシュの上に卵2個をポーチドエッグにして載せてある。
中にハムとベーコン、フレッシュバジルが入っている。

ナイフを入れた途端、半熟の黄身がブレイクし、まさに卵の恵みを、
まずはビジュアルで味わうことができる。

ソースは、オランデーズ。卵の恵みは外側からもしっかりと包み込む。
卵黄ベースのソースだが、しつこさは全くない。酸味を効かせ、
きめ細かく泡だているので、さっぱりとした仕上がりに感じるのであろう。
私のような卵好きには極上の料理といっていい。

付け合わせのいんげん、ポテトはいわゆる旨みが凝縮した、味の濃い、
野菜料理を売りにしている店で供される、裏切らない、信用できる優しい味である。

料理にはパン・ド・カンパーニュが2切れ(おかわり自由)付いている。

roseカンパーニュ

レスキュールの発酵バター、
これが無塩なので好みに応じてヒマラヤのピンクロックソルトを挽いて、
というのが洒落ている。

しかしながらこのパンは塩気が効いていて、かなり濃厚な味わいという印象。
バターをつけなくても充分、という店のコンセプトが理解できる。

細君はスコーンとソーダブレッド。

rose ブルベーリースコーン

ブルーベリーのスコーン。500円。

rose ソーダブレッド


ソーダブレッド 300円。

スコーンにもバターと、自家製のジャムが添えられている。

イギリスのシンプルでナチュラルな家庭的な料理というのがコンセプトだそうだが、
ジャムの味などは素朴というよりむしろ繊細で複雑な味を醸し出しているといって良い。

この店では、キャロットケーキや、キッシュ、ピッツェッタなどが人気があるそうで、
次回は今回食べなかった野菜惣菜料理も食すべく、近々に再訪を考えている。

メニューは日により、時間により変わるようだが、この日のものを載せておく。

rose menu1

rose menu2


rose drink menu


フィールドワーク(35)2011/08/02 12:13

6月にオープンしたブーランジェリー、下北沢「kaiso(カイソ)」へ。

カイソ看板

カイソ パンのメニュー


2席設けられたコーナーで、イートイン。


酵素ハムとブリ―チーズ

酵素ハムとブリ―チーズのサンドイッチ。800円。

酵素ハムは、脂身が多く、やわらかくジューシーなハムだそうだ。
ブリ―チーズはフランス産で、カマンベールチーズの原型といわれるもの。

パンは、ライ麦が20%入ったカンパーニュ。
ハード系の王道であろう、噛みごたえが一二分ある故、豊かな麦の恵みを味わえる。


塩分控えめの酵素ハムとミルキーなチーズがよくマッチして美味。


挽き肉のベトナム風サンド

こちらは、挽き肉のベトナム風サンド、800円。

これには久々に衝撃を受けた。
甘辛くやや濃いめに味付けされた粗挽きの肉。
単独では若干酸味が勝るドレッシングで和えたニンジン。

ハードなカンパーニュを頬張ると、あふれ出る肉汁が
最上のソースなのだと言わんばかりに語りかけてくる。

香菜(パクチー)にも様々な品種があるのだろうか、
ここで使われているものは、香りがあまり強くなく、
主役の挽き肉とニンジンを上手に引き立てている。

必ずやもう一度、食べたくなる味である。

カイソ自家製レモネード


自家製レモネード、400円。ほかにビール等も置いてある。
スコーンやクッキーの評判も良いようで、次回はテイクアウトで購入してみたい。


さて、次にデザートの調査であるが、この時期はかき氷が主役となるのだが、
週末は頭を悩ませる。

未だ訪れていない都立大「ちもと」か、
最近、朝日新聞にも掲載され、かき氷界の一躍寵児となった谷中「ひみつ堂」か。

並ぶのが嫌いな我が家は、この二店を避け、「銀座・三徳堂」へ行くことに。
プーアール茶の専門店だが、スイーツも提供している。


豆豆氷(ドドービン)

豆豆氷(どどーびん)1,000円

愛玉子ゼリーかき氷

愛玉子(オーギョーチィ)ゼリーのかき氷 780円

当初のお目当ては、この豆豆氷ともうひとつは、
マンゴーを丸々一つ使うというマンゴーかき氷であったが、
マンゴーの方は1,800円の価格に少々ひいてしまい、愛玉子ゼリーを選択。


いろいろな種類の豆を使ったかき氷は珍しく、
それぞれ甘く煮ただけの豆なのだが、
食感、味が異なるので楽しんで味わえる。


愛玉子は、台湾固有の植物で、果実を乾燥させ、
ゼリー状にして食すのだそうだ。


それ自体は薄い甘味だけなので、
レモンフレーバーのシロップやココナッツミルクをかけていただく。
この店のかき氷に使われた愛玉子ゼリーは、食べやすいように
大分固く加工していると思われる。ボリュームは控えめ。

一度、日本では老舗の上野桜木に店を構える「愛玉子」を訪れてみたいものだ。

これで780円は、はっきりいって銀座値段であり、
笹塚の台湾物産館あたりでは、400-500円のプライシングであろう。

この店のチャーミースノーアイスは、年に1度は食べたくなる、
まさに台湾名産の逸品であり、台湾スイーツの勝負とするなら
間違いなく軍配は笹塚に上がる。



フィールドワーク(34)2011/07/27 11:30

先週、久々に細君が平日に休みを取ったので、
休日では並ばなければならない「志むら」のかき氷をメインに据え、
フード&スイーツの実地調査を行う。
まずはランチ、小竹向原「まちのパーラー」。

まちのパーラー1


まちのパーラー2




江古田の「パーラー江古田」の2号店で、
まちの保育園 小竹向原」に併設されている。

保育園はナチュラルスマイルジャパン株式会社により運営されており、
この会社の取締役にはスポーツライターの乙武洋匡氏が就任している。

HPには、

地域の大学や小学校、商店街、高齢者施設などと連携を図り、
また併設のカフェを利用して地域住民との交流を持つなど、
〝まちの人〟と協力して、(安心安全を確保しながら)
こどもにあらゆる個性・才能と接する機会を用意します。

と書かれており、
「パーラー江古田」が子どもの教育及び地域づくりに貢献していることは大きい。

都内でも有数の広大な園庭を持つ保育園に、おいしいパン。
預ける子供を持つ、パン好きの家庭なら小竹向原に引っ越すことも考えるであろう。

「パーラー江古田」は本物のパンづくりに取り組んでいる、数少ない名店だ。
多店舗展開をして味を落とすこと等がないよう、頑張って頂きたいと願う。

まちのパーラー3

さて、この日食したのは、
チキンと舞茸のサンドイッチ。ドリンクセットで800円。

チキンとマイタケのサンドイッチ


パーラー江古田同様、サンドするパンを選ぶことができる。
この日は焼きたてのチャバタをチョイス。

味付けは塩コショウのみらしいが、舞茸は甘味があり、チキンは柔らかく、味が濃い。
ひとかみするごとに豊かな麦の恵みを感じさせるパンとの相性は抜群だ。

パーラー江古田で出会った衝撃の全部乗せサンドイッチを思い出す。

細君は、カシューナッツとコショウ、ベリーのベーグル、
厚切りトーストの塩チーズトッピング。


カシューナッツとコショウ ベリーのベーグル

トースト 塩チーズ


トーストはやはり厚切りが良いと実感。
チーズも全くしつこさがなく、美味。

このボリュームでトーストは基本70円+トッピング代。
トッピングはバター、はちみつ等が50円、塩チーズは100円と
かなりリーズナブルである。

続いて武蔵小山に移動、AMAMERIA ESPRESSO(アマメリア・エスプレッソ)へ。

アマメリア1



気取らない、瀟洒な店構えは何度訪れても良い。
細君はケニア、私はボリビアを、ともにドリップで。

アマメリア3

ボリビアは、チョコレートのような甘みとコク、
ケニアはフルーティーな華やかさ、ともにスペシャルティコーヒーの味を堪能。

ドリップコーヒーは380円、この店では、2杯目は100円引きとなるサービスがある。
そこで、エルサルバドルをエアロプレスでオーダーする。


アマメリア2

この店の抽出法は、エアロプレスで抽出した濃い目のコーヒーを
お湯で薄めるという方法を採っている。

エスプレッソを湯で薄めるアメリカーノという手法のエアロプレス版である。
油脂分がややしっかり目に抽出されるが、フレンチプレスともまた違った
スッキリ感があり、酸味に特徴のある豆の個性を引き出す抽出法として
これからさらに注目を浴びるのではなかろうか。

エアロプレスもフィルターをペーパーにするか、金属にするかで
味に違いが出るそうで、そのあたりは店のブログに詳しい

アマメリアエスプレッソをあとにし、武蔵小山パルム商店街を散策、
リサイクルショップでウエッジウッドのカップ&ソーサーを発見、
新品で価格もかなりリーズナブルであったので2客購入。

いまは、カップを買い揃えるのもひとつの楽しみになっている。


さて、本日主役の目白「志むら」へ。

平日夕方とあって、予想通り、並ばずすんなりと入店。
土日なら2階入り口へ向かう階段に行列ができている。

定番の人気商品「氷生いちご」800円。

志むら 氷生いちご

その名の通り生のいちごを贅沢に使っており、
甘さ控えめのコンフィチュールかき氷といったところ。

「氷黒蜜きなこ」650円。

志むら 氷黒蜜きなこ

かき氷では、ありそうでなかった組み合わせであろう、
懐かしさと新しさが同居する、思わず頬の緩む味である。

たまに取れた平日の休みは、並ばずに食べるスイーツに限る。



フィールドワーク(33)2011/06/28 09:44

先日訪問した武蔵小山のSherry's Burger Cafeから
歩いて30歩ほどのところ、偶然、瀟洒なカフェを発見した。


アマメリア外観


AMAMERIA ESPRESSO(アマメリア エスプレッソ)

これまで数多くのカフェ巡りをしてきたが、デザインや内装、
雰囲気という面では、確実に私のナンバーワンである。

アマメリア内装2


シンプルで飾り過ぎず、かといってポイントとなるところではレンガを壁に埋め込む等、
ソフィストケートされた演出が洒落ている。

店内奥にアップライトピアノがあり、その上にマイスターズ資格や
Qグレード資格、SCAAのカッピングジャッジ資格の証書が額に入れられ置いてある。


アマメリア・テーブル


テーブルの上に飾られた小さな花器は、ここだけトリミングすると明らかに
和のテーストだが、清潔感があり、店全体のイメージとマッチしている。


アマメリア内装

入り口近くに置かれた焙煎機は、メーカー出荷のままの色を塗っていないスタイルだが、武骨な感じは全くない。

そのすぐ前に販売コーナーを設け、購買者の興味を惹き付けている。
バックの打ち放しのコンクリートにも上手に溶け込んでいる。

前払い式システム。
店名から想像するに、エスプレッソ中心の店であろうと、
カプチーノをオーダー、430円。

アマメリア・カプチーノ


次に入ってきた客がドリップコーヒーを注文、
コーノ式ペーパードリップで丁寧に淹れており、
エスプレッソだけの提供ではないことがわかった。

メニューの中にある、"ホットコーヒー"がおそらくドリップコーヒーのことであろう。


アマメリア・メニュー


挽き売りは、ブレンドが2種、ストレートが8種あり、
これらを説明するチラシにもセンスが感じられる。

アマメリア・豆紹介


アマメリア・豆紹介2


エル・サルバドルのCOEとブレンド・ルージュを100gずつ購入。
最近、見かけるようになったジッパー付きの袋に入れてくれる。
焙煎日を明記しているのも、消費者にやさしい心遣いだ。


アマメリア豆


すると、豆を購入したお客様には、好きなコーヒー一杯をサービスしているとのこと、
さらに好きな豆を選んで良いという、徹底したサービスぶり。
お薦めを聞き、ケニア・ガクンドゥをドリップで淹れてもらう。

アマメリア・ドリップ



抽出量がやや多く、薄めの印象だが、フルーティーで華やかなケニアらしい
味が充分感じられた。
ドリップコーヒーは380円。スペシャルティコーヒーオンリーの店ではかなり安いプライシングといえる。

ネット販売も行っており、挽き売りをメインに考えているのであろうか。

夫婦お二人で運営しているようで、接客もとてもよく、
必ずやまた勉強に訪れたいと思っている。


アマメリア・外観2



フィールドワーク(32)2011/06/23 11:02

武蔵小山のSherry's Burger Cafe

東京商工会議所の創業ゼミナールでともに学んだ同期生が
今年、5月25日にオープンしたお店。

こだわりのハンバーガーを提供するのだが、
昨今のグルメバーガーとは一線を画した新しいスタイルといえる。

私が頼んだのは、ベーコンチーズバーガー。1,300円。

ベーコンチーズバーガー

パティは、玉ねぎやパン粉などのつなぎを一切加えず、ひとつひとつ手ごねでつくる。
味付けは塩コショウのみ。

シンプルでありながら、深い味わいがあるのは、
肉の選定からはじまって、挽き方やこね方、ねかせ方など最良の味を引きだすため、
様々な方法を試し、行き着いた努力の結果といえる。

バンズにもこだわり、パティとのバランスを考え、食感や風味をいかすために
特注でつくってもらっているとのこと。

つけあわせのコールスローも、さっぱりとしていて、とても美味しい。
ハンバーガーとのペアリングで、全体のバランスを考え、味付けしているのが
よくわかる。

コンセプトは、週に1回は食べたくなるハンバーガーだそうで、
確かにグルメバーガーにありがちながっつり、胸やけという感じは全くなく、
さっぱりと味わえる、何度でも食べたくなる新しいグルメバーガーといえる。

現在、提供している主なハンバーガーは以下、これから徐々に増やしていくそうだ。

ハンバーガー…………………………………900円
エッグバーガー……………………………1,000円
チーズバーガー(チェダー)……………1,100円
ダブルバーガー……………………………1,250円
ダブルチーズバーガー(チェダー)……1,500円
アボガドバーガー…………………………1,050円
アボガドチーズバーガー(チェダー)…1,250円
ベーコンチーズバーガー(チェダー)…1,300円


Sherry'sキッチン


店内の内装も、落ち着いた雰囲気で、ところどころにフォルクスワーゲン愛好家には
わかる、(にしかわからない)、車の部品が使われていて、遊び心が楽しい。

こだわりぬいた自分のお店をつくりあげていて、大変羨ましい限り。

オープン後約1カ月のこの日も女性客がひっきりなしに訪れていて、
週末はとくに大混雑だそうだ。

心から本当に良かった、おめでとうと申し上げたい。

Sherry's外観