名人戦第6局 ― 2011/06/09 13:03
羽生名人が接戦を制し、決着を最終局に持ち越した。
攻め、受けともに妙手が連発した息詰まる熱戦、
"名局"の名にふさわしい一戦だった。
攻め、受けともに妙手が連発した息詰まる熱戦、
"名局"の名にふさわしい一戦だった。
本譜は考えに考え抜いて指された一手の重み、
そのわずか一路の違いが勝負の分かれ目となることを伝えている。
そのわずか一路の違いが勝負の分かれ目となることを伝えている。
例えば、
▲羽生名人の83手目の2六香。
以下、
△2四歩
▲2三歩
△同銀
▲2四香 と進んだ形は
83手目に単に2三歩と垂らした場合と比べると先手が一歩得する高等戦術で、
細やかな指し手に解説の阿久津主税七段も敬意を払っていた。
また、
▲97手目の6五金
直前の△96手目9五桂という厳しい反撃の手を受けず、果敢に角取りに出た一手
そして▲105手目 6八銀打
受けの妙手で、後々▲2四に桂を打ちたいときに
王手でその桂馬を抜く△7九角打ちを防いでいる。
この局面を解説していた片上大輔六段、阿部健治郎四段は
7八に銀を打って受けると予想していたが、たった一路違うだけで
攻防に大きく寄与するこの一手に感心していた。
一方、一路違いで大きく差が出たのが、森内の△110手目8三香だ。
これを8四とひとつ上から打っていれば、
▲115手目 8三金と香を取った手が飛車取りにならずに
局面は変わっていただろうとの阿久津七段の解説があった。
このようにわずか一路の違いを間違えずに正確に指した羽生名人が
勝利を得たのだと自分には思えた。
最終局の先手、後手は降り駒で決まる。
先手有利の両者の対局は、振り駒から大きな注目を集めるに違いない。
最終局もこの第6局のような名勝負を見せていただきたい。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。