コーヒー講座192010/12/26 22:58

堀口珈琲研究所主催セミナー「生豆鑑定編」
14:00-17:00 受講料:10,500円 参加者:6名
講師:伊藤亮太氏

コーヒーの精製過程と生豆のディフェクト(欠点)とは何か、
前半は座学、後半は実際に欠点豆を取り除く作業を行いながら学ぶ。

実際のSCAA(米国スペシャルティーコーヒー協会)の基準に照らし合わせて
学んでいくのですこぶる実践的であった。

SCAAではスペシャルティーと格付けされるための生豆の評価基準を
以下のように定めている。

①350gあたりのディフェクト(欠点豆)の種類と量が所定の範囲内であること。
 カテゴリー1のディフェクトが0点、カテゴリー2が5点以内
②検体全体の色が“Greenish”より青緑
③異臭がしない
④水分値がウオッシュト(水洗式精製)は10-12%、
 ナチュラル(非水洗式精製)は10-13%
⑤豆の大きさが契約上の仕様値(スクリーンサイズ値)から乖離5%以内であること

SCAAが定める主な欠点豆は以下の通り

Category 1

Black(黒豆)
Sour(発行豆)
Fungus Damege(カビ豆)
Foreign Matter(異物)
Dried Cherry/Pods(ココ・鞘入り)
Insect Damage(虫食い豆)

Category 2

Broken,Chipped Cut(割れ・欠け・キズ)
Immature Bean(未成熟豆)
Withered Bean(しわ豆)
Shell(貝殻豆)
Floater(フローター)
Parchment(パーチメント)
HUll/Husk(殻/ハスク)

Category1は1個で1点、Category2は5個で1点とカウント。
従って4個見つかっても点数は0点である。

注意する点は、産地により欠点豆の傾向があること。
特にケニアのスペシャルティーでも、貝殻豆といわれるものがあり、
これは生豆の段階では判別できず、
焙煎してはじめて欠点豆であることがわかるのだという。

貝殻豆は正常な豆に比べて焦げやすいので、取り除かないと焦げ臭がでてしまい、
品質に大きく影響する。

欠点豆については田口護氏や堀口俊英氏の教本に写真付きで書かれてはいるが、
実際に本物の欠点豆を眼で見て、知り得たことは収穫であった。

生豆の段階及び、焙煎後も注意深く欠点豆を取り除く作業(ハンドピック)が
重要であり、その方法をていねいに教えてくれるこの講座は、
講義料は若干高めではあるが、非常に有意義であった。