名人戦第四局2011/05/23 11:05

羽生名人がようやく一勝を挙げたが、やはり調子は良くないようだ。

矢倉の定石系から▲名人が穴熊に移行した形は絶対に負けたくないという
強い意志が感じ取れたが、挑戦者の森内が中盤連続で指した温い手を、
首尾よく咎められなかったことに羽生の不調が見てとれた。

森内の△82手目の2六銀と、香車取りに指した△84手目の1七歩。
結局この香取りが残ったまま終局を迎えたのだが、
こんな緩手があったにもかかわらず、
勝利まで133手という長手数になってしまったのは、
明らかに好調時の羽生ではないと言って良い。
尤も終版、森内の112手目の3三飛車が受けの妙手で
これが、対局を長引かせたのではあるが、羽生の寄せも
いまひとつであったのも否めない。
第五局は5月31日(火)、6月1日(水)、宝塚市で。
羽生名人は後手。横歩取り8五飛か、角替わりか、
いずれにせよ最新形の魅せる将棋で二勝目を挙げてもらいたいものだ。


桜井章一VS羽生善治2011/05/09 11:45

名人・羽生善治の調子が良くない。
先週行われた第三局も敗れ、これで三連敗と後がない。

確かに今期、挑戦者・森内俊之の指しまわしはすばらしい。
羽生の調子も悪いが、森内の調子は絶好調といえよう。

特に第三局の終盤、森内の▲73手目4六飛成。
これは受けの妙手で、かつての名人・丸山忠久が見せた激辛流を思い起こさせた。
この手を見て羽生は指す気を無くしてしまったのではなかろうか。

さて、こうした状況で興味深い記事を発見した。

近代麻雀表紙

近代麻雀記事01


「近代麻雀 2011.6.1号」(竹書房)
桜井章一の連載エッセー、第273回。

桜井章一の名は麻雀好きなら一度は聞いたことがあろう、
「雀鬼」と呼ばれ、代打ちという裏稼業で引退するまで20年間無敗という
驚異的な伝説を持つ。著書も多数あり、麻雀界を超え、様々な分野で交流があるという。

その桜井章一を、羽生善治が名人戦第一局終了後に訪問したという記事だ。
対談は七時間に及んだというが、その内容は明かされていない。
無論、数ヶ月後には書籍化、DVD化されることにより、何が話されたか、つまびらかにされるのであろう。

「前から一度お目にかかりたくて」
「なら何で今頃来るのよ」
「四十歳になって、今日が何かの変わり目、きっかけだったんです」

もしかすると、羽生は第一局を先手で落とした後、名人失冠の何かを感じとったのでは
なかろうか。そして、機運を変えるべく、桜井章一に会いに行ったのではないか。
天才同士にしか感じ取れないオーラを求め、何かを掴みたかったのである。

近代麻雀記事02

これは私の推測に過ぎないが、
結局羽生はこの対談後の二局目、三局目を落としている。

しかし私はここからが羽生の本領発揮の魅せどころと捉えている。
渡辺明が2009年に羽生に三連敗した後、四連勝して竜王位を防衛したように、
羽生は何かを見せくれるはずなのである。将棋ファンは羽生の底力を信じている。

そして名人防衛後に出版された桜井章一との対談本は飛ぶように売れ、
出版業界だけでなく、日本経済に活を与え、明るい未来をもたらすのである。

さて、羽生は近著でこんなことを述べている。

“「大局観」は多くの経験から培われるもので、
自分以外の人間の過去のケースをたくさん見ることでも磨かれていく。
いわば、「大局観」には、
その人の本質的な性格や考え方がとても反映されやすいのである。 ”

『大局観ー自分と闘って負けない心』(角川書店)

名人戦・第四局が待ち遠しい。




みるっこDX2010/12/15 10:45


念願のコーヒーミルが到着。
FUJIROYALのみるっこDX。
家庭用コーヒーミルのフラッグシップモデルといわれるが、
業務用としても広く使われている。
amazonや楽天他ネットショップで調べ、最安値のところで購入、
31,800円(税込・送料込)。

みるっこ

みるっこダイヤル部

粒度を調整するダイヤル。

みるっこマグネット部分

受け部分に磁石がついており、微粉を吸着できるようになっている。
そのため、挽くごとにその部分の粉をきれいにはらってやらねばならない。
筒型電動ミルのようにバラツキがなく、きれいに均一に挽いてくれる優れモノである。

堀口コーヒーでもこのみるっこを2台並べて喫茶専用として使っている。
しかし、みるっこはエスプレッソ用の極細挽きには対応していないので、
エスプレッソをメニューに入れる場合は、別の業務用ミルが必要。

また、喫茶だけでなく、豆の挽き売りに力を入れるビーンズショップでは、
挽く時間が早い業務用ミルを導入している。

しかしながら、このエスプレッソ対応業務用ミルが驚くほど高額なのである。
定番のスイスのDittingや、compak社製といったものは、30-40万は見ておかねばならない。
エスプレッソは業務用の抽出マシーンもかなり高額なので、頭の痛いところである。



開店記念お祝い会2010/12/14 11:04

水道橋のOasi Café(オアジ カフェ)へ。
東商の創業ゼミナール同期生が今月開いたお店。
講師の先生の呼びかけで同期生5人が集まった。
オーナーシェフ・ふみさんの作る料理は、どれもおいしく、
一品一品にこだわりがあり、愛情が感じられた。

前菜三種

まずは前菜三種。

手作りのソースでいただくバーニャカウダ。
れんこん、大根、パプリカとともにある色黒の野菜は人参。
甘みがあり、みずみずしくとてもおいしい。

レバーペーストは白ワインでじっくりと煮込まれ、臭みはまったくない、上品な一品。

鯛のカルパッチョ。
ソースと和える前に昆布締めにしているそうで、贅沢にも厚めにスライスしていることもあり、歯ごたえが良い。



カキのソテー
大ぶりでぷりぷりのカキはジューシーで、生トマトとガーリックとの相性も抜群、
思わずワインが進む。


ゴルゴンゾーラのペンネ

ゴルゴンゾーラのペンネ。
しつこさがなく、風味が良いのでたくさん食べられる。
パスタの歯ごたえも柔らかすぎずとても良い。


しらすのピザ


さて、お待ちかねのピザの登場。
まずはシラスのピザ。
評判の自家製生地はもっちりとしていて触感が良く、ワインが進む。
シラスのピザを食べたのは初めてだが、塩加減がちょうど良く、
やわらかな触感で噛むごとにシラスの持つ潮の香りが広がっていく。
アンチョビに勝るとも劣らないピザの具材であることを感じさせる。

マルゲリータ

定番のマルゲリータ。モッツアレラチーズがふんだんに使われ、幸福感を味わえる。

ルッコラとたまごのピザ


最後にもう一枚ということで供されたのがルッコラとたまごのピザ。
ご覧の通り、通常のルッコラとは見た目が少し違う。

野生に近い種類のものだそうで、味は野草に近いワイルド系かと予想するも、意外に洗練された繊細な香味、濃厚な卵黄ディツプとの最高のマリアージュで、ワインが進む。

このように、ひとつひとつの料理に工夫が施されていて、どれもとても美味しいのが
oasi cafeの魅力である。
皆さまも東京ドームからの帰途、勝馬投票券を購入した時など是非立ち寄って欲しい。

Oasi Café(オアジ カフェ)
JR水道橋駅 東口徒歩1分

OPEN 17:30~
CLOSE 24:00 (LO23:00)
日曜・第3月曜日(貸切のみ営業)
03-6272-4115

101-0061
東京都千代田区三崎町2-21-9
田島ビル2F

お盆2010/08/24 11:58

お盆の間、熱海と大阪に出かけた。
今年は家族の結婚周年のきりの良い年で、父の傘寿のお祝いと祖母の墓参りも兼ね、久方ぶりの家族旅行となったのである。

両親は結婚50周年の金婚式、
兄夫婦は25年で銀婚式、
私たちは15年で銅婚式、であれば、金銀銅で美しいのだが、
15周年は水晶婚というのだそうだ。ともあれ、きり良く揃ったものだ。

新宿から小田原に出、「時よし」で昼食。刺身と握りをおまかせで頼む。しめサバ、しめイワシ、ワラサ、メイチダイ、イシガキダイ、赤貝のヒモ、炙り石垣貝等々「地もの」が新鮮で美味しい。

そして何より母を喜ばせたのが「シンコ(新子)」であった。
シンコはコハダの子でこの時期しか食べられないとか、剃刀を使わないと捌けないとか、コハダは安いけど、シンコは高いとか、
テレビで仕入れた蘊蓄を母が興奮気味に披露するので、皆がありがたがって食べたのであった。

シンコは私も口にするのは初めてであったが、コハダに比してとても柔らかで繊細な味であったことを舌が覚えている。

時よしは地物を食べるのは最高だが、少々値が張る。この日も六人で5万円近くは見積もっていたが、刺身八種、握り八種、ビール六杯、焼酎二杯で3万4千円と、予想よりは安かった。

シンコについてはプロも色々書いている。
金目鯛の煮つけ


熱海の宿泊はKKRホテルというところ。これほど大きな金目鯛の煮付けを見たのは初めて。味も秀逸であった。
夜はカラオケに繰り出す。80の父も75の母も元気に良くうたった。

翌朝、一路大阪へ。
四月に亡くなった母方の祖母の墓詣りである。
難波から南海高野線で大阪狭山市駅、祖母は龍雲寺という蓮池で有名な寺に眠っている。この日、白い大きな蓮の花が咲いていた。

龍雲寺蓮の花


祖母は98歳で天寿を全うしたが、父方の祖母も96歳まで生きた。
我が家の両親も元気で長生きして欲しいものである。