イル・プルー(7)2011/02/04 11:45

イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ主催
「嘘と迷信のないフランス菓子教室・入門速成科」

第7回はチョコレート各種

イル・プルーのチョコ

これはお手本のもの。

イル・プルー流はペック社のチョコレート、ココアパウダーを使うこと、
リキュールはオレンジキュラソーとカルバドスを用いることにある。
意外にもラム酒は使わない。

前日にガナッシュを仕込んでおき、翌日にそれを上がけ(トランペ)する手順。

この上がけに使うチョコレートには、通常、複雑で難しい作業である、温度調節作業、
いわゆる「テンパリング」が必要だが、この講座では、テンパリングをしなくても
柔らかく、口どけの良いチョコレートを仕上げられる方法をレクチャーしている。

パータ・グラッセ・プリュンヌとスイート・クーベルチュールを
半量ずつあわせたものを使用する方法で、この場合、テンパリングが必要なく、
溶かしてよく混ぜれば使用できるのである。

因みにテンパリングについてはcuokaのサイトに詳しく書かれている。
チョコレートの会社によってテンパリングの温度が微妙に異なるようで、
それを一覧にしているのも参考になる。

無論、イル・プルーでもこの時期ドル箱となる手作りチョコレートセットを販売している。また、ペック社のチョコレートをプレゼントするキャンペーンもはじまっているようだ。

チョコレートを扱うのは難しいが、開業の際は、1月ー2月には期間限定でコーヒーに合う
生チョコを提供したいと考えている。また、いずれにしろコーヒービーンズチョコの提供は必須であり、テンパリングと向き合わねばならないのである。



紅茶講座(3)2011/02/05 11:00

日本紅茶協会主催
ティーアドバイザー養成研修
10:00-16:00 (昼食休憩1時間)

 全3回の最終回。カリキュラムは次の二単元。
●紅茶のいれ方とバリエーション 実演と実習
●食品流通に関わる諸法規 講義

おいしい紅茶のいれ方のポイントをまとめておく。
・一人分は最低2杯分として一度に抽出する。
・分量は大型の茶葉で約3g。
 ティースプーン大山1杯。ダージリン、アッサム、キーマンなど。
 小型の葉は中山1杯。(2.5~3g)ウバ、ディンブラ、ヌワラエリヤ、ニルギリなど。

尚、紅茶協会では以下を4つのポイントとして推奨している。

(1)ティーポットを用意する
(2)茶葉の分量を正確に“ティースプーン”で量る。
(3)汲みたての新鮮な水を沸かし、沸騰直後の熱湯を使う。
(4)蒸らす時間を正確に量る。


実習した主なバリエーションティーは次の通り。
・オレンジティー
 オレンジ輪切り1 グラニュー糖 TS1

・ロシアンティー
 いちごジャムとウオッカ 各TS1

・ラムティー
 ラム酒とグラニュー糖 各TS1

・マシュマロティー
 マシュマロ(1個)とグラニュー糖 TS1杯

・レモンスカッシュティー
 レモンジュース(大さじ1)と炭酸(大さじ2)、
 ガムシロップ(ポーションタイプを2個)
 
これは爽快感があり、それほど甘味も感じず、この中では使えそうなバリエーションであった。

これで全3回の研修が終了、次回は試験、1,000点満点で700点以上が合格となる。



紅茶講座(4)ティーアドバイザー認定試験2011/02/09 10:54

日本紅茶協会主催
ティーアドバイザー養成研修・認定試験
13:30-15:30 (途中休憩10分)

思っていたよりかなり難しかった。
単なる○×や常識的な選択問題ばかりかと想像していたが、
空欄に語句を記入する設問がかなりあり、暗記しておかないと解けない。

最近は手書きで記入するのは自分の住所と名前、電話番号ぐらいで、
答えは言葉では分かっているのだが、漢字を思い出すのに相当苦労した感がある。

合格ライン7割の正答率をぎりぎり確保できたかどうか、という感触である。
後学のために試験内容と配点、ポイントを記しておく。

●紅茶関連試験(600点)
 茶の流通(茶園からティーポットまで…………200点
 紅茶と健康…………………………………………100点
 産地別茶葉とティスティング……………………200点
 紅茶のいれ方とバリエーション…………………100点

●関連知識(400点)
 食品流通に関わる諸法規…………………………150点
 マーケティングと販売技術に関する基礎知識…150点
 その他飲料(コーヒーなどの)基礎知識………100点

合計1,000点
以下、特に記入形式の設問についてポイントを書き留めておく。

・茶の流通は文字通り、商社からメーカー、下請加工業者への流れを
 しっかりと覚えておく必要がある。

・ティステイングとは何か。定義を書かせるので、覚えておく。

・産地別の茶葉は、各々の審査項目についてしっかりと記入させる問題。
 ダージリン・ファーストフラッシュ、同セカンドフラッシュ、ニルギリ、
 ウバ、ケニヤ等、茶葉の外観の色、水色、特徴的なフレーバーをきちんと
 覚えておかねばならない。


 特に水色は明るいオレンジ、鮮紅色、赤味の濃い水色、ゴールデン・レッド等、
 呼称が決まっており、私は覚えていかなかったのでこの項目は全滅している。

・ケニア以外のアフリカの産地を4つ書かせる。

・カテキン及びカフェインの効用を3つほど記入。

・4種のカテキンの名称は、アルファベッドがあり、カタカナで記入。

・関連知識は諸法規とその他飲料は選択問題が多く、比較的やさしい。
 コーヒー、ココアの生産国ベスト3は覚えておくこと。
 コーヒーの焙煎8段階も然り。

・マーティングについては記入問題が多く、しっかりと暗記しておかないと
 さっぱりわからない。特にセグメンテーション、マーケティングミックス、
 価格、製品・サービス、SWOT分析、マーケティングのS.T.P等々は
 定義を暗記しておかねばならない。


試験結果は2月末日までに郵送にて通知されるが、これで不合格となったら、
追試があるのか、試験料は払うのか、家族が非常に気にしている。
が、8万4千円の受講料を払っているのだから、よもや落とすことはあるまいという、
オプティミスト主義を自分は貫いている。



フィールドワーク(26)2011/02/10 11:27

紅茶専門店「Gclef」高円寺店へ。

紅茶の提供のしかた、
価格、サービス、スイーツなどを視察研究。

週末の夕方、店内は混み合っており、約30分の待ち時間。
その間、試飲サービスがあり、これが評判のようである。

例えば旬のお薦めの紅茶(この日はネパール)をいれてくたり、
どちらを購入すればよいか迷っている際には、
両方を抽出してくれ、味わいながら比較検討できたりするので、
消費者にはうれしいサービスである。

店内でオーダーした紅茶は、次の二品。

ダージリン・セカンドフラッシュ2010 タルザム農園  892円

ダージリン

アッサム・セカンドフラッシュ トンガナガオン農園 有機栽培 682円

アッサム

ダージリンは香り高く、気品ある味わい。
アッサムはコクがあり、ミルクとよく合う。

提供するカップ。
ダージリンのファースト、セカンドのような水色の薄い紅茶には
カップの内側に模様があるものが良く、
逆に比較的濃い水色の場合は、模様のないカップを用いた方が良いということを学ぶ。

ポットに入れて提供するサービスのあり様は要検討。
茶葉をポットに入れたまま提供すると、時間が経つと当然、抽出オーバーとなり、
苦みが出る。

この店では、茶葉を入れたままで、ストレーナー(茶濾し)付きで
サーブしている。時間が経ち、濃くなりすぎた場合は、さし湯かミルクを
追加するというサービスで抽出オーバーの問題に対応している。

これが、客の滞留時間を延ばしている理由の一つと思われるが、
メインのポットサービスはさし湯やミルクの追加なしでも3-4杯飲める分量があり、
そして店内の雰囲気が落ち着いていて、どことなく居心地が良いことなども
長時間滞在の理由ではなかろうか。

尤も店のコンセプトは回転率等あまり関係なく、ゆったりとした非日常空間を提供することであり、店はそれを強みとし、差別化をはかっているのだと思われる。

それが30分以上待ってでも紅茶を飲みたいと思うファンを根付かせているのであろう。

さて、スイーツ。
現在、期間限定のものがあり、好きな紅茶とのセットで、
997円と、かなりリーズナブル。

紅茶づくしのスイーツセット

左上から時計回り

・レモンガーデンのガレットブルトンヌ(レモンガーデン使用)
・ダージリン1stフラッシュのグラニテとゼリー (ダージリン春摘み シンブリ農園使用)
・アッサムとベリーのシャルロット(アッサム夏摘み マンガラム農園使用)
・温かいガトーショコラ (アールグレイランカクラシックのソース)

紅茶づくしのデザートプレートというネーミングの通り、
どれも紅茶が使われていて、風味良くしっかりとした味わいであった。

紅茶の世界も限りなく奥深く、コーヒーメインである私の場合は、
どこで線引きするかを考えねばならない。

まずはメニューに入れる紅茶の種類。
ダージリン、アッサム、ウバ、キームンといった王道系か、
自分の好みでもある、アールグレイやハーブティー等アレンジ系を取り揃えるか。

そして高級茶葉の仕入れ先、提供するカップ等々もこれから決めていかねばならず、
課題は山積である。




技術訓練(7)2011/02/15 12:07

ガトー・ショコラをつくる。
レシピは無論、イル・プルー流である。

クーベルチュール・チョコレートはもとより、
ココアパウダー、カカオバターに至るまで全てフランス・ペック社のものを使う。
どのチョコレートを使うかは、パティシエそれぞれにこだわりがある。

例えば、
ケーキ この人、この店の定番』(柴田書店)に掲載の「ガトー・ショコラ」の章を
見てみると、

ケーキ この人、この店の定番

まずは師の弓田亨氏
「チョコレートは持続力と力を持たせるために2種類を使う。
ひとつは香辛料を思わせる刺すような香り強いペック社の"スーパーゲアキル"。
もうひとつは香りには乏しいが、後からどすんと男っぽい味が舌の上におりてくる
ペック社の"ベネズエラ"。"べネズエラ"でしっかりとした土台を成し、
"スーパーゲアキル"の香りで印象を増し、余韻を長くしている。」

柳正司氏(パティスリー タダシヤナギ)
「チョコレートは酸味が少なく苦味と甘味のバランスがいい、ヴェイス社
"ノワール・レコルタ"を選んだ。ナッツを思わせる個性もあり、おいしさがじわーっと伝わってくる、濃くなりすぎないよう、ひと口目では"薄いな"と感じるが、三口目を食べ終わる頃にはちょうどいいトーンの味になるように配合している。」

岡田吉之(ア・ポワン)
「カカオ分55%のブラックチョコレート、フランス・カカオバリー社のルノートル仕様の
"オペラ"を使用。ココアはバンホーテン社"ピュアココア"。チョコレートはおやつ感覚の菓子として親しみやすい味のものを選び、ココアを際立たせる。微粒粉のココアはストレートに香りが立つ。」

さて、出来はまずまずであった。
固すぎず柔らかすぎず、フォークの入り方もちょうど良く、
甘味と苦味のバランスも良い。

ガトーショコラ

ガトーショコラ2


若干、おそらく1-2分の範囲であろうが、焼き過ぎの感がある。
しっとりとした柔らかさの加減は最終的な焼き時間で左右されるのであろう。

電子レンジオーブン170℃で45-55分焼き、串を刺して生地がつかなくなってから
さらに7-8分焼くのがポイントであるが、その見極めを今後、調整していくことになろう。
業務用オーブンでも当然、焼き具合は変わってくるのである。