コーヒー講座24 ― 2011/05/16 10:53
堀口珈琲研究所主催 テースティング会(第82回)
受講料:5,250円
参加者:15名
講師:堀口俊英氏
参加者:15名
講師:堀口俊英氏
毎回12種のコーヒーをカッピングするのだが、今回は何と11種がケニア産。
同じ産地のものをカッピングする場合は、ポイントを絞った方がよい。
良質なケニアの豆を把握すべく、下記項目を重視し、
テースティングしてみようという趣旨。
良質なケニアの豆を把握すべく、下記項目を重視し、
テースティングしてみようという趣旨。
・第一に酸の質。冷めたときはどうか
・香り(フレグランス/アロマ)
・Body
・アフターテイスト
まずは第1セッションの6種
1.ウガンダ
2.EAAGADS農園1
3.EAAGADS農園2
4.MOCHANA農園
5.ORKLANDS農園393
6.RUKERA農園
2.EAAGADS農園1
3.EAAGADS農園2
4.MOCHANA農園
5.ORKLANDS農園393
6.RUKERA農園
1のウガンダを80点程度とし、スコア付ける。
堀口珈琲は、SCAA方式のカッピングフォーム。
まずは、自分のスコア
1.79
2.82
3.84
4.85
5.86.5
6.84
基本的にケニアは、明るい酸があり、ボディも他の産地と比べれば強い方なので、
5種類の明確な違いがわからず、非常に戸惑った。
自分の印象は#5のボデイとアフターテイストが抜き出ていると感じ、
最高点を付けたが、実はそうではなく、全てキャラクターが明確なので、
85点以上を付けて良いレベルというのが講師の評価であった。
因みに堀口講師のスコアは、
1.80
2.85.5
3.85.75
4.86.5
5.86.75
6.86.5
#5に最高点を付けた参加者は多く、
やはりロングアフターテイストがポイントのようであった。
やはりロングアフターテイストがポイントのようであった。
酸の質も、冷めたときにどう変化するかに注視し、
#2は、冷めると明らかに質がダウンするので、
少しポイントが下がるということであった。
#2は、冷めると明らかに質がダウンするので、
少しポイントが下がるということであった。
続いて第2セッション
1.NYANJA農協
2.KARANGAITA農園
3.KIANJR農協
4.RIANJAGI農協
5.KIANYAGA農協
6.KIRIMARA農園
自分のスコア
1.82
2.88
3.83
4.84
5.85
6.85
堀口氏のスコア
1.83.75
2.86
3.83.75
4.87
5.86.25
6.86.75
2.86
3.83.75
4.87
5.86.25
6.86.75
さて、#2が他と比べ際立っているというのは、ほぼ全員が感じたようで、
堀口珈琲のスタッフの一人も87.25という最高点を与えていた。
これは、好みもあろうが、典型的なネクター系の酸味で、
そのフレーバーは、マンゴーであり、パッションフルーツであり、パイナップルであり、とにかくトロピカル系のフルーツジュースが如く、ただ酸っぱいだけでなく、
きちんと甘味もある、際立った特徴を持つ豆である。
自分ならばこれをお客さんに提供したいと思い、最高得点を付けた。
しかしながら、堀口氏のポイントは違うところにあった。
確かに#2はセントラルアメリカのカッピングに混ざっていたならば、
確実に90点以上のスコアがつくであろう。
また、いま飲むのであれば、高評価であろうが、ややボディーが弱く、
数か月先までこの香味が保たれるかどうかはわからず、
またフレンチローストには耐えられないので、それほど点数は高くない、
ということであった。
#2に比して、#4や#6は、酸の質がライムやオリーブなど複雑であり、
冷めても劣化しないのが良く、フレンチローストに耐えられるのが
高得点につながっているという。
ケニアのように複雑な酸があり、様々な顔を持つ豆をカッピングする場合は、
現行のSCAA方式のカッピングフォームでは限界があるとう解説もあった。
現行のSCAA方式のカッピングフォームでは限界があるとう解説もあった。
堀口珈琲がその豆を購入するかどうかの大きなポイントは、
深煎りに耐えられるかどうかである。
スコアの付け方は本来、そのように買い付ける側によって変わるものであり、
実際、アメリカの会社では独自のカッピングフォームを
用いているところもでてきているのだという。
今後、堀口珈琲でも独自のカッピングフォームが必要になってくるであろうということであった。
深煎りに耐えられるかどうかである。
スコアの付け方は本来、そのように買い付ける側によって変わるものであり、
実際、アメリカの会社では独自のカッピングフォームを
用いているところもでてきているのだという。
今後、堀口珈琲でも独自のカッピングフォームが必要になってくるであろうということであった。
堀口珈琲では、この11種の中から3-4種のものを買い付けたそうだが、
後半#2のKARANGAITAも入っており、近々販売されるというので、
これはもう一度是非飲みたいと思っており、どのような焙煎になるのか、
期待するところ大である。
後半#2のKARANGAITAも入っており、近々販売されるというので、
これはもう一度是非飲みたいと思っており、どのような焙煎になるのか、
期待するところ大である。
コーヒー講座23 ― 2011/04/25 15:18
コーノ式珈琲塾
焙煎技術者養成講座・初級編を受講。
焙煎技術者養成講座・初級編を受講。
日程:土・日の2日間
時間:土曜:10:00-17:00
日曜:10:30-17:00
定員:10名
時間:土曜:10:00-17:00
日曜:10:30-17:00
定員:10名
ペーパードリップで有名なコーノ式を販売している珈琲サイフォン株式会社による
珈琲塾で、コーノ式の本家本元の抽出論とスキルを学んでおくべく受講。
珈琲塾で、コーノ式の本家本元の抽出論とスキルを学んでおくべく受講。
ポイントを記述しておくが、最大のメリットは、これ!!
ユキワのM-5ポットを購入できたことである。
実は我が家には既に1台、M-5があり、スキル鍛錬のため、
毎日使っていて、これで2台目となるのだが、
今回購入したポットにはコーノ式独自の改良が施されている。
まずは、注ぎ口。

右側が改良型
コーノ式ドリップの最大の特徴といえる点滴手法が、うまく行えるよう、
注ぎ口の先端を細くしてあるのである。
第2に内部のストレーナー(茶濾し)を取り外してあること。
右が通常、左側が改良型でストレーナーがない
本来、このポットは、ホテルなどで抽出済みの紅茶やコーヒーを入れて、
客席でサーブするために作られている。
そのため内部にストレーナーがあり、
茶がらやコーヒーの粉が混じらないようになっているのである。
しかし、コーヒー抽出のために単にお湯を入れて使う場合は、
ストレーナーは意味がないので、取り外しているのである。
ストレーナーは意味がないので、取り外しているのである。
販売しているポットは、ユキワに特注で作ってもらっているので、
非常に丁寧な作りになっている。
非常に丁寧な作りになっている。
そして、今回特別に受講生を対象に割引で販売するというのだから、買わない手はなく、
このポットに出会えただけでも受講した価値はすこぶる高いといえよう。
このポットに出会えただけでも受講した価値はすこぶる高いといえよう。
実習では、この改良型のユキワのポットを使って行うのだが、
改良型ポットにも2種類があり、両方試してみて、自分に合うポットを選ぼうという、
まさに実践、プロ向けの講義である。
改良型ポットにも2種類があり、両方試してみて、自分に合うポットを選ぼうという、
まさに実践、プロ向けの講義である。
改良型の2種類のうちのひとつは前述の注ぎ口が細くなっているもの。
もうひとつは広口、ベロ口と呼ばれているもので、先端を細くせずに、
下に曲げているものである。
もうひとつは広口、ベロ口と呼ばれているもので、先端を細くせずに、
下に曲げているものである。
広口も、点滴手法がやりやすく、細口よりもひと粒ひと粒の水滴が
やや大きくできるような感覚であったが
自分には細口の方が手になじんだのであった。
やや大きくできるような感覚であったが
自分には細口の方が手になじんだのであった。
さて、講座の内容、ポイントをまとめておく。
初日午前中は座学。コーヒーの基礎知識、産地別の豆の特徴等を学ぶ。
午後からは受講者10名が抽出チーム、焙煎チームの2グループに分かれ
実習を行う。自分は初日が焙煎。
午後からは受講者10名が抽出チーム、焙煎チームの2グループに分かれ
実習を行う。自分は初日が焙煎。
初級編の焙煎に関する特徴は以下。
・FUJI ROYALの直下式10キロ釜を使用。1回に3キロを焙煎。
・まずは講師がデモを行い、
その後、ひとりひとり、自分の手で焙煎を行うことができる。
・ひとり2回実習でき、好きな豆を選べる。
この日はブラジル、コロンビア、ケニア、ペルーの4種。
・焙煎機には改良が施してある。基本の考え方である強火の遠火を実現するため、
①火力を増設
②バーナーとドラムの距離を広げる
さらにやわらかい丸みのあるクリーンなコーヒーに仕上げるために、
③排気ファンを増設し、ダンパーに直結
④サイクロンを冷却用・排気用と2台別々に設置する
また、狙いは、安心、安全に作業を行う為に、
マニュアルに従ってまずは焙煎機の操作に慣れることにある。
操作は、大きくいってガス圧とダンパーのふたつだけといってよい。
また、豆の種類を問わず、
釜内の温度の変化だけに注意を払い、操作すれば良いマニュアルになっている。
・FUJI ROYALの直下式10キロ釜を使用。1回に3キロを焙煎。
・まずは講師がデモを行い、
その後、ひとりひとり、自分の手で焙煎を行うことができる。
・ひとり2回実習でき、好きな豆を選べる。
この日はブラジル、コロンビア、ケニア、ペルーの4種。
・焙煎機には改良が施してある。基本の考え方である強火の遠火を実現するため、
①火力を増設
②バーナーとドラムの距離を広げる
さらにやわらかい丸みのあるクリーンなコーヒーに仕上げるために、
③排気ファンを増設し、ダンパーに直結
④サイクロンを冷却用・排気用と2台別々に設置する
また、狙いは、安心、安全に作業を行う為に、
マニュアルに従ってまずは焙煎機の操作に慣れることにある。
操作は、大きくいってガス圧とダンパーのふたつだけといってよい。
また、豆の種類を問わず、
釜内の温度の変化だけに注意を払い、操作すれば良いマニュアルになっている。
通常初心者への焙煎講習は1キロ~3キロ釜で行うのであろうが、
ここでは10キロ釜でしかも火力を増設している、スーパー焙煎機で実習するというのが、コーノ式のコンセプトある。
尤も中級編では、実践的な5キロ釜を使用するというカリキュラムになっている。
2日目。
午前中は河野塾長自らによるサイフォン抽出のデモ。
さらに下記6パターンで豆の挽き具合、浸漬時間による味の違いを考察する。
1.中挽き 60秒
2.中挽き 70秒
3.中挽き 70秒
4.細挽き 60秒
5.粗挽き 60秒
6.間違った抽出方法
2.中挽き 70秒
3.中挽き 70秒
4.細挽き 60秒
5.粗挽き 60秒
6.間違った抽出方法
午後は、コーノ式の抽出について。河野塾長の講義とデモがあり、
あとはひたすら実習である。
あとはひたすら実習である。
本家本元の抽出のポイントは以下。
・最初は粉に湯を置くように、一滴、一滴、水滴の状態でゆっくりとなじませてゆく。
・エキスが落ちはじめ、粉に十分湯が浸透したら、湯量を増やし、
ひとまわしかふたまわし程度の量を、円を描くように少しずつ注いでゆく。
・最後の1/3の注湯スピードは速く、したがって湯量も増やす。
コーノ式の抽出講義は、堀口珈琲研究所他、グラウベルやCafe Obscuraでも習ったが、
本家本元は思いのほか、時間をかけるということにあった。
どこでも3-4分というところをここでは5-6分としている。
・最初は粉に湯を置くように、一滴、一滴、水滴の状態でゆっくりとなじませてゆく。
・エキスが落ちはじめ、粉に十分湯が浸透したら、湯量を増やし、
ひとまわしかふたまわし程度の量を、円を描くように少しずつ注いでゆく。
・最後の1/3の注湯スピードは速く、したがって湯量も増やす。
コーノ式の抽出講義は、堀口珈琲研究所他、グラウベルやCafe Obscuraでも習ったが、
本家本元は思いのほか、時間をかけるということにあった。
どこでも3-4分というところをここでは5-6分としている。
時間配分は、とにかく最初の1/3の抽出に3分半から4分費やしているという
感覚である。
こうした基本をベースに、豆の種類や焙煎深度により、粉の量、メッシュ、湯温、
抽出時間などを調節して理想の味作りを行っていくのである。
感覚である。
こうした基本をベースに、豆の種類や焙煎深度により、粉の量、メッシュ、湯温、
抽出時間などを調節して理想の味作りを行っていくのである。
2日間を通して、非常に濃い内容であった。何より河野塾長が大変気さくな方で、
初心者の不安や質問にも懇切丁寧に応じてくれるのがよい。
こうした塾長のキャラクターに魅せられ、この塾には多くの若者が集い、勉強会が開かれている。その熱気たるや一種の梁山泊のような雰囲気が感じられるのである。
初心者の不安や質問にも懇切丁寧に応じてくれるのがよい。
こうした塾長のキャラクターに魅せられ、この塾には多くの若者が集い、勉強会が開かれている。その熱気たるや一種の梁山泊のような雰囲気が感じられるのである。
これだけの内容で2日間の施設使用料含め、3万円の受講料は破格の安さといえよう。
また、フレンドリーで敷居が高くない雰囲気が良い。
中級編も引き続き受講する予定である。
また、フレンドリーで敷居が高くない雰囲気が良い。
中級編も引き続き受講する予定である。
尚、焙煎した豆は全て持ち帰ってよいことになっており、ひとり4キロ以上になる。
ということで、我が家だけでは消費し切れないので、下記の条件付きでご希望の方がいらっしゃれば無償でお送りしますので、コメント欄よりご連絡ください。
お譲り出来る条件
・送料をご負担ください。着払いにてお送りします。
・豆のままで挽かずにお送りします。
・先着順に4種類の豆(ブラジル、コロンビア、ケニア、ペルー)をお送りします。
ということで、我が家だけでは消費し切れないので、下記の条件付きでご希望の方がいらっしゃれば無償でお送りしますので、コメント欄よりご連絡ください。
お譲り出来る条件
・送料をご負担ください。着払いにてお送りします。
・豆のままで挽かずにお送りします。
・先着順に4種類の豆(ブラジル、コロンビア、ケニア、ペルー)をお送りします。
卒業記念パーティー ― 2011/04/01 12:32
フランス料理の正統派を謳うだけに、立食でありながら
前菜、メイン、スイーツと、美目麗しい華やかな料理が並んだ。
特にスイーツは、10数種類はあったであろうか、
皆、目を輝かせ、味わったのであった。
前菜、メイン、スイーツと、美目麗しい華やかな料理が並んだ。
特にスイーツは、10数種類はあったであろうか、
皆、目を輝かせ、味わったのであった。
途中、弓田校長の歌も披露された。
「枯葉」と「NANTES」(ナントゥ)の2曲をフランス語で歌ったのだが、
バルバラの作詞作曲によるNANTESは感慨深かった。
2曲ともに原語歌詞とその邦訳が配布され、NANTESは弓田校長自らの
訳詞というのも魅せどころである。
NANTESはフランス西部に位置する町で、一度、仕事で行ったことがある。
日本の自動車メーカーの工場を取材したのだが、
粉雪の舞い散る厳冬、太陽は一日中顔を出さず、絶えず震えていたことが思い出される。
フランス人と交わす拙い英語での会話。双方ともに伝えたいことがきちんと伝わらない
もどかしさがあり、思わず膝小僧を抱え、空を見上げてしまう、そんな光景が浮かび上がる。
哀愁を誘うシャンソン調のメロディーが、私の記憶を瞬時に呼び起こしたのであった。
日本の自動車メーカーの工場を取材したのだが、
粉雪の舞い散る厳冬、太陽は一日中顔を出さず、絶えず震えていたことが思い出される。
フランス人と交わす拙い英語での会話。双方ともに伝えたいことがきちんと伝わらない
もどかしさがあり、思わず膝小僧を抱え、空を見上げてしまう、そんな光景が浮かび上がる。
哀愁を誘うシャンソン調のメロディーが、私の記憶を瞬時に呼び起こしたのであった。
“とおるちゃん”=弓田亨校長の出だしの訳詞を見みてみると、
Il pleut sur Nantes
ナントゥに私の心を刺す雨が降るわ
ナントゥに私の心を刺す雨が降るわ
イル・プルー・シュル・ナントゥは、
直訳ではナントゥに雨が降る、で、
直訳ではナントゥに雨が降る、で、
“とおるちゃん”は、“私の心を刺す”雨、と少なからず感情を入れて訳している。
この出だしの歌詞は、
IL PLEUT SUR LA SEINE(イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ)を
思いこさせ、非常に思い入れのある歌であろうということは想像に難くない。
いつか、その思いを直接聞いてみたいものである。
参加者は例年、180名前後だそうだが、今年は100人程度とのこと。
あの3.11の日に教室に泊った生徒の話も披露され、
今年は卒業生、先生方双方にとって思い出深い年になったのであった。
このパーティー、自分の属していた入門速成科の参加者7名ほどであったが、
参加費(1万3千円)は授業料とは別になっている。
本科はじめ、上級コースでは、パーティー費用が最初から授業料に組み込まれている。
参加費(1万3千円)は授業料とは別になっている。
本科はじめ、上級コースでは、パーティー費用が最初から授業料に組み込まれている。
ポール・ボキューズでの卒業パーティーまで含めて講習ということなのであろう。
自分は、今後、イル・プルーでしか入手できないリキュールやバニラビーンズ、
カカオ、チョコレートなど仕入れ先としてお世話になるので、出席しておこうという
気持であったが、やはり一流のレストランでの料理やサービスに触れてみると、
参加して良かった思う次第である。
カカオ、チョコレートなど仕入れ先としてお世話になるので、出席しておこうという
気持であったが、やはり一流のレストランでの料理やサービスに触れてみると、
参加して良かった思う次第である。
入門速成科のみなさん、お疲れさまでした!!

イル・プルー(10) ― 2011/03/17 12:36
イル・プルー(10)
イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ主催
「嘘と迷信のないフランス菓子教室・入門速成科」
「嘘と迷信のないフランス菓子教室・入門速成科」
第10回(最終回)
「フランボワーズのケーキ」
最終回のこの日、地震や計画停電の影響があったのであろう、
受講者は通常の20人余から9人と激減。
受講者は通常の20人余から9人と激減。
各々があの日の自分を思い出しながら語る。
最終回なので講師は弓田校長。
最終回なので講師は弓田校長。
イル・プルーでは、ちょうど講義の真っ最中、
帰れない生徒が出て、講師と共に教室で一夜を明かしたそうだ。
自分は、三軒茶屋のキャロットタワーの中にいた。
三茶は20数年通っている美容院があり、午後3時の予約には
少し早く時間をつぶしていた。
三茶は20数年通っている美容院があり、午後3時の予約には
少し早く時間をつぶしていた。
1階でありながら相当の揺れを感じ、すぐに表に出ると、
近くの交番に大勢の人が集まっていた。
近くの交番に大勢の人が集まっていた。
近くのカラオケ屋ビルの入口上部が倒壊、コンクリートが散乱しているのを
見たとき、かなり大きな地震であったことを実感した。
見たとき、かなり大きな地震であったことを実感した。
その日は下北沢を経由して、歩いて帰宅。幸い、1時間余で到着できる距離であった。
美容院に勤める友人を車で送った後、
帰宅難民となっている細君を迎えに行ったのだが、都心は大渋滞。
美容院に勤める友人を車で送った後、
帰宅難民となっている細君を迎えに行ったのだが、都心は大渋滞。
永福町あたりから抜け道を通って、新宿に出るのに2時間弱。
携帯は通じず、何とかメールで細君と待ち合わせ場所を
市ヶ谷と決め、ようやくたどりつく。
携帯は通じず、何とかメールで細君と待ち合わせ場所を
市ヶ谷と決め、ようやくたどりつく。
そこから我が家まで3時間近くかかったのであった。
被災者の方々にはお見舞いを申し上げるとともに、
一早い復興をお祈り申し上げる次第である。
一早い復興をお祈り申し上げる次第である。
さて、フランボワーズケーキ。
イル・プルー流の特徴は以下の通り。
イル・プルー流の特徴は以下の通り。
・底と中間の二層のアーモンド生地をフランボワーズのババロアが包み込むような構成
・ババロアにはたっぷりのリキュール(フランボワーズリキュールとホワイトラム)が
入る。
まずは、焼きあがったスポンジ生地を1cm厚さで2枚取るのだが、
相変わらず平行に切ることができなかった。
ババロアは、卵黄にフランボワーズのピューレを加え、4-5分かけて80℃まで
加熱するのがポイント。
加熱するのがポイント。
写真はお手本のもの。
味はかなり酸味が立っている。リキュールの香りも強い。
舌触りもかなり滑らかで上品に仕上がっている。
舌触りもかなり滑らかで上品に仕上がっている。
メニューに取り入れたい一品だが、日持ちがしないので、
週末限定にするなど、工夫が必要であろう。
週末限定にするなど、工夫が必要であろう。
この日は、修了証の授与式もあった。
修了証はカラー印刷で、デザインも良く、かなり立派なので驚いた。
持ちかえり用の筒まで配られ、イル・プルーのていねいな考え方が
伝わってくるのである。
修了証はカラー印刷で、デザインも良く、かなり立派なので驚いた。
持ちかえり用の筒まで配られ、イル・プルーのていねいな考え方が
伝わってくるのである。
自分は半年、10回の参加であったが、相当に為になった。
今後の菓子作りに生かしていくとともに、
復習を何回も重ね、試作を続けていくことが肝要と考えている。
今後の菓子作りに生かしていくとともに、
復習を何回も重ね、試作を続けていくことが肝要と考えている。
イル・プルー(9) ― 2011/03/03 13:35
第9回「タルト フレーズ」「タルト オ シトロン」
いちごのタルトとレモンのタルトレット
いちごのタルトとレモンのタルトレット
いちごのタルトには「パート・シュクレ」を使う。
イル・プルーではアーモンド・パウダーを使うのが他にない特徴である。
生地作りはとにかく良く混ぜることだが、力を入れず、
空気が入らないようにやさしく混ぜていくのがポイント。
空気が入らないようにやさしく混ぜていくのがポイント。
柔らかくしたバターに粉糖、全卵、アーモンドパウダー、粉類の順で混ぜる。
粉糖だけでも400回混ぜる。
こうして全ての材料を加えるたびに各300回~400回混ぜるので、
混ぜ終えるのに約30分かかる。
粉糖だけでも400回混ぜる。
こうして全ての材料を加えるたびに各300回~400回混ぜるので、
混ぜ終えるのに約30分かかる。
一晩おいて整形した生地をから焼きし、アーモンドクリームをたっぷり入れ、
さらに焼く。ここにいちごのリキュールを効かせたポンシュをたっぷりうち、
ジュレにくぐらせたいちごを戴き、完成。
さらに焼く。ここにいちごのリキュールを効かせたポンシュをたっぷりうち、
ジュレにくぐらせたいちごを戴き、完成。
これは、お手本のもの。
家庭では、切り分けてからいちごを載せた方が失敗が少ないとのこと。
いちごは濡れ布巾で産毛と汚れを取る。絶対に洗ってはならない、とのことである。
まずは、8等分に切り分け、
それぞれのピースにいちごを載せていく。
こうして完成させてしまうと日持ちがしないので、
この日は5ピース分だけ作り、自分と細君の各々の実家へ持っていく。
レモンのタルトレットには「パート・ブリゼ」を使う。
砂糖を使わないので、甘味の強いアパレイユの菓子の生地に合う。
キッシュの生地にも使える。タルトレットは小型のタルト。
砂糖を使わないので、甘味の強いアパレイユの菓子の生地に合う。
キッシュの生地にも使える。タルトレットは小型のタルト。
パート・ブリゼの作り方はパート・シュクレと全く違う。
粉類とバターをフードプロセッサーで混ぜる。
ここに卵と牛乳等を混ぜた卵液を刷毛で少しずつ垂らしながら、
何回かに分けて加えてゆく。
ここに卵と牛乳等を混ぜた卵液を刷毛で少しずつ垂らしながら、
何回かに分けて加えてゆく。
これは何といっても焼きたてが美味しい。
アパレイユは全卵、グラニュー糖、バター、レモン汁、レモンの皮等で構成され、
粉は入らない。
そのため、カスタードクリームのような滑らかな舌触りが得られ、
しっかりとした歯ざわりのあるブリゼ生地ととてもよく合い、
感動的な味わいを生み出すのである。
今回、一度に4個作る生地の分量で焼いたが、中のアパレイユを変えれば、
バリエーションが増えるので経済的で使いやすいメニューといえそうだ。
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