コーヒー講座25 ― 2011/05/31 14:30
日程:土・日の2日間
時間:10:30-17:00 (両日)
参加者:3名(定員10名)
講師:河野雅信氏(珈琲サイフォン株式会社代表取締役社長)ほか
時間:10:30-17:00 (両日)
参加者:3名(定員10名)
講師:河野雅信氏(珈琲サイフォン株式会社代表取締役社長)ほか
受講料:¥24,000(税・実習材料費込)
設備利用料:¥6,000(2日分)
設備利用料:¥6,000(2日分)
中級編のカリキュラムは今回は以下の通り。
1日目。終日、焙煎実習。
10K釜を使用し、目標をクリアすることをテーマとする。
目標は次の2段階。
10K釜を使用し、目標をクリアすることをテーマとする。
目標は次の2段階。
①マニュアルを見ずに焙煎できるようになること
②マニュアルと一か所操作を変えてみて、豆の変化、味の変化を確認する。
2日目は、主にサイフォン抽出の実習。
②マニュアルと一か所操作を変えてみて、豆の変化、味の変化を確認する。
2日目は、主にサイフォン抽出の実習。
ポイントは湯が上がってきた時の粉と湯のなじませ具合にある。
まずは粉と湯をなじませ、次にコーヒーのエキスがきちんと抽出されるべく、
8の字を描くようにまぜ、最後にぐるぐると円を描くように撹拌する。
まずは粉と湯をなじませ、次にコーヒーのエキスがきちんと抽出されるべく、
8の字を描くようにまぜ、最後にぐるぐると円を描くように撹拌する。
撹拌後、ロートの中がアク、粉、抽出液の3層にきれいに分かれ、
抽出時に黄金色の細かな泡が出れば成功である。
抽出時に黄金色の細かな泡が出れば成功である。
このなじませ、撹拌する塩梅が非常に難しく、たとえ3層にきれいに分かれても、
味見をして味のない薄いコーヒーであったならば、抽出を促すための
なじませ方が足りなかったことが判明する。
かといってなじませた後、ただ乱暴にかき混ぜてしまうと、雑味が出て
抽出オーバーとなり失敗となる。
味見をして味のない薄いコーヒーであったならば、抽出を促すための
なじませ方が足りなかったことが判明する。
かといってなじませた後、ただ乱暴にかき混ぜてしまうと、雑味が出て
抽出オーバーとなり失敗となる。
これも練習あるのみで、ドリップとともに日々積み重ねていくしか道はない。
店では、コーノ式ペーパードリップをベースとして、
要望があれば、サイフォン、ネルドリップでも提供できる
サービス体制を整えたいと思っているので、
今回のサイフォン講習は、何度も練習できる上、
失敗点や改善点を都度講師の方から教えて頂けるので、
非常に有意義で役に立ったと実感している。
要望があれば、サイフォン、ネルドリップでも提供できる
サービス体制を整えたいと思っているので、
今回のサイフォン講習は、何度も練習できる上、
失敗点や改善点を都度講師の方から教えて頂けるので、
非常に有意義で役に立ったと実感している。
次回は上級編を受講予定。
コーヒー講座24 ― 2011/05/16 10:53
堀口珈琲研究所主催 テースティング会(第82回)
受講料:5,250円
参加者:15名
講師:堀口俊英氏
参加者:15名
講師:堀口俊英氏
毎回12種のコーヒーをカッピングするのだが、今回は何と11種がケニア産。
同じ産地のものをカッピングする場合は、ポイントを絞った方がよい。
良質なケニアの豆を把握すべく、下記項目を重視し、
テースティングしてみようという趣旨。
良質なケニアの豆を把握すべく、下記項目を重視し、
テースティングしてみようという趣旨。
・第一に酸の質。冷めたときはどうか
・香り(フレグランス/アロマ)
・Body
・アフターテイスト
まずは第1セッションの6種
1.ウガンダ
2.EAAGADS農園1
3.EAAGADS農園2
4.MOCHANA農園
5.ORKLANDS農園393
6.RUKERA農園
2.EAAGADS農園1
3.EAAGADS農園2
4.MOCHANA農園
5.ORKLANDS農園393
6.RUKERA農園
1のウガンダを80点程度とし、スコア付ける。
堀口珈琲は、SCAA方式のカッピングフォーム。
まずは、自分のスコア
1.79
2.82
3.84
4.85
5.86.5
6.84
基本的にケニアは、明るい酸があり、ボディも他の産地と比べれば強い方なので、
5種類の明確な違いがわからず、非常に戸惑った。
自分の印象は#5のボデイとアフターテイストが抜き出ていると感じ、
最高点を付けたが、実はそうではなく、全てキャラクターが明確なので、
85点以上を付けて良いレベルというのが講師の評価であった。
因みに堀口講師のスコアは、
1.80
2.85.5
3.85.75
4.86.5
5.86.75
6.86.5
#5に最高点を付けた参加者は多く、
やはりロングアフターテイストがポイントのようであった。
やはりロングアフターテイストがポイントのようであった。
酸の質も、冷めたときにどう変化するかに注視し、
#2は、冷めると明らかに質がダウンするので、
少しポイントが下がるということであった。
#2は、冷めると明らかに質がダウンするので、
少しポイントが下がるということであった。
続いて第2セッション
1.NYANJA農協
2.KARANGAITA農園
3.KIANJR農協
4.RIANJAGI農協
5.KIANYAGA農協
6.KIRIMARA農園
自分のスコア
1.82
2.88
3.83
4.84
5.85
6.85
堀口氏のスコア
1.83.75
2.86
3.83.75
4.87
5.86.25
6.86.75
2.86
3.83.75
4.87
5.86.25
6.86.75
さて、#2が他と比べ際立っているというのは、ほぼ全員が感じたようで、
堀口珈琲のスタッフの一人も87.25という最高点を与えていた。
これは、好みもあろうが、典型的なネクター系の酸味で、
そのフレーバーは、マンゴーであり、パッションフルーツであり、パイナップルであり、とにかくトロピカル系のフルーツジュースが如く、ただ酸っぱいだけでなく、
きちんと甘味もある、際立った特徴を持つ豆である。
自分ならばこれをお客さんに提供したいと思い、最高得点を付けた。
しかしながら、堀口氏のポイントは違うところにあった。
確かに#2はセントラルアメリカのカッピングに混ざっていたならば、
確実に90点以上のスコアがつくであろう。
また、いま飲むのであれば、高評価であろうが、ややボディーが弱く、
数か月先までこの香味が保たれるかどうかはわからず、
またフレンチローストには耐えられないので、それほど点数は高くない、
ということであった。
#2に比して、#4や#6は、酸の質がライムやオリーブなど複雑であり、
冷めても劣化しないのが良く、フレンチローストに耐えられるのが
高得点につながっているという。
ケニアのように複雑な酸があり、様々な顔を持つ豆をカッピングする場合は、
現行のSCAA方式のカッピングフォームでは限界があるとう解説もあった。
現行のSCAA方式のカッピングフォームでは限界があるとう解説もあった。
堀口珈琲がその豆を購入するかどうかの大きなポイントは、
深煎りに耐えられるかどうかである。
スコアの付け方は本来、そのように買い付ける側によって変わるものであり、
実際、アメリカの会社では独自のカッピングフォームを
用いているところもでてきているのだという。
今後、堀口珈琲でも独自のカッピングフォームが必要になってくるであろうということであった。
深煎りに耐えられるかどうかである。
スコアの付け方は本来、そのように買い付ける側によって変わるものであり、
実際、アメリカの会社では独自のカッピングフォームを
用いているところもでてきているのだという。
今後、堀口珈琲でも独自のカッピングフォームが必要になってくるであろうということであった。
堀口珈琲では、この11種の中から3-4種のものを買い付けたそうだが、
後半#2のKARANGAITAも入っており、近々販売されるというので、
これはもう一度是非飲みたいと思っており、どのような焙煎になるのか、
期待するところ大である。
後半#2のKARANGAITAも入っており、近々販売されるというので、
これはもう一度是非飲みたいと思っており、どのような焙煎になるのか、
期待するところ大である。
コーヒー講座23 ― 2011/04/25 15:18
コーノ式珈琲塾
焙煎技術者養成講座・初級編を受講。
焙煎技術者養成講座・初級編を受講。
日程:土・日の2日間
時間:土曜:10:00-17:00
日曜:10:30-17:00
定員:10名
時間:土曜:10:00-17:00
日曜:10:30-17:00
定員:10名
ペーパードリップで有名なコーノ式を販売している珈琲サイフォン株式会社による
珈琲塾で、コーノ式の本家本元の抽出論とスキルを学んでおくべく受講。
珈琲塾で、コーノ式の本家本元の抽出論とスキルを学んでおくべく受講。
ポイントを記述しておくが、最大のメリットは、これ!!
ユキワのM-5ポットを購入できたことである。
実は我が家には既に1台、M-5があり、スキル鍛錬のため、
毎日使っていて、これで2台目となるのだが、
今回購入したポットにはコーノ式独自の改良が施されている。
まずは、注ぎ口。

右側が改良型
コーノ式ドリップの最大の特徴といえる点滴手法が、うまく行えるよう、
注ぎ口の先端を細くしてあるのである。
第2に内部のストレーナー(茶濾し)を取り外してあること。
右が通常、左側が改良型でストレーナーがない
本来、このポットは、ホテルなどで抽出済みの紅茶やコーヒーを入れて、
客席でサーブするために作られている。
そのため内部にストレーナーがあり、
茶がらやコーヒーの粉が混じらないようになっているのである。
しかし、コーヒー抽出のために単にお湯を入れて使う場合は、
ストレーナーは意味がないので、取り外しているのである。
ストレーナーは意味がないので、取り外しているのである。
販売しているポットは、ユキワに特注で作ってもらっているので、
非常に丁寧な作りになっている。
非常に丁寧な作りになっている。
そして、今回特別に受講生を対象に割引で販売するというのだから、買わない手はなく、
このポットに出会えただけでも受講した価値はすこぶる高いといえよう。
このポットに出会えただけでも受講した価値はすこぶる高いといえよう。
実習では、この改良型のユキワのポットを使って行うのだが、
改良型ポットにも2種類があり、両方試してみて、自分に合うポットを選ぼうという、
まさに実践、プロ向けの講義である。
改良型ポットにも2種類があり、両方試してみて、自分に合うポットを選ぼうという、
まさに実践、プロ向けの講義である。
改良型の2種類のうちのひとつは前述の注ぎ口が細くなっているもの。
もうひとつは広口、ベロ口と呼ばれているもので、先端を細くせずに、
下に曲げているものである。
もうひとつは広口、ベロ口と呼ばれているもので、先端を細くせずに、
下に曲げているものである。
広口も、点滴手法がやりやすく、細口よりもひと粒ひと粒の水滴が
やや大きくできるような感覚であったが
自分には細口の方が手になじんだのであった。
やや大きくできるような感覚であったが
自分には細口の方が手になじんだのであった。
さて、講座の内容、ポイントをまとめておく。
初日午前中は座学。コーヒーの基礎知識、産地別の豆の特徴等を学ぶ。
午後からは受講者10名が抽出チーム、焙煎チームの2グループに分かれ
実習を行う。自分は初日が焙煎。
午後からは受講者10名が抽出チーム、焙煎チームの2グループに分かれ
実習を行う。自分は初日が焙煎。
初級編の焙煎に関する特徴は以下。
・FUJI ROYALの直下式10キロ釜を使用。1回に3キロを焙煎。
・まずは講師がデモを行い、
その後、ひとりひとり、自分の手で焙煎を行うことができる。
・ひとり2回実習でき、好きな豆を選べる。
この日はブラジル、コロンビア、ケニア、ペルーの4種。
・焙煎機には改良が施してある。基本の考え方である強火の遠火を実現するため、
①火力を増設
②バーナーとドラムの距離を広げる
さらにやわらかい丸みのあるクリーンなコーヒーに仕上げるために、
③排気ファンを増設し、ダンパーに直結
④サイクロンを冷却用・排気用と2台別々に設置する
また、狙いは、安心、安全に作業を行う為に、
マニュアルに従ってまずは焙煎機の操作に慣れることにある。
操作は、大きくいってガス圧とダンパーのふたつだけといってよい。
また、豆の種類を問わず、
釜内の温度の変化だけに注意を払い、操作すれば良いマニュアルになっている。
・FUJI ROYALの直下式10キロ釜を使用。1回に3キロを焙煎。
・まずは講師がデモを行い、
その後、ひとりひとり、自分の手で焙煎を行うことができる。
・ひとり2回実習でき、好きな豆を選べる。
この日はブラジル、コロンビア、ケニア、ペルーの4種。
・焙煎機には改良が施してある。基本の考え方である強火の遠火を実現するため、
①火力を増設
②バーナーとドラムの距離を広げる
さらにやわらかい丸みのあるクリーンなコーヒーに仕上げるために、
③排気ファンを増設し、ダンパーに直結
④サイクロンを冷却用・排気用と2台別々に設置する
また、狙いは、安心、安全に作業を行う為に、
マニュアルに従ってまずは焙煎機の操作に慣れることにある。
操作は、大きくいってガス圧とダンパーのふたつだけといってよい。
また、豆の種類を問わず、
釜内の温度の変化だけに注意を払い、操作すれば良いマニュアルになっている。
通常初心者への焙煎講習は1キロ~3キロ釜で行うのであろうが、
ここでは10キロ釜でしかも火力を増設している、スーパー焙煎機で実習するというのが、コーノ式のコンセプトある。
尤も中級編では、実践的な5キロ釜を使用するというカリキュラムになっている。
2日目。
午前中は河野塾長自らによるサイフォン抽出のデモ。
さらに下記6パターンで豆の挽き具合、浸漬時間による味の違いを考察する。
1.中挽き 60秒
2.中挽き 70秒
3.中挽き 70秒
4.細挽き 60秒
5.粗挽き 60秒
6.間違った抽出方法
2.中挽き 70秒
3.中挽き 70秒
4.細挽き 60秒
5.粗挽き 60秒
6.間違った抽出方法
午後は、コーノ式の抽出について。河野塾長の講義とデモがあり、
あとはひたすら実習である。
あとはひたすら実習である。
本家本元の抽出のポイントは以下。
・最初は粉に湯を置くように、一滴、一滴、水滴の状態でゆっくりとなじませてゆく。
・エキスが落ちはじめ、粉に十分湯が浸透したら、湯量を増やし、
ひとまわしかふたまわし程度の量を、円を描くように少しずつ注いでゆく。
・最後の1/3の注湯スピードは速く、したがって湯量も増やす。
コーノ式の抽出講義は、堀口珈琲研究所他、グラウベルやCafe Obscuraでも習ったが、
本家本元は思いのほか、時間をかけるということにあった。
どこでも3-4分というところをここでは5-6分としている。
・最初は粉に湯を置くように、一滴、一滴、水滴の状態でゆっくりとなじませてゆく。
・エキスが落ちはじめ、粉に十分湯が浸透したら、湯量を増やし、
ひとまわしかふたまわし程度の量を、円を描くように少しずつ注いでゆく。
・最後の1/3の注湯スピードは速く、したがって湯量も増やす。
コーノ式の抽出講義は、堀口珈琲研究所他、グラウベルやCafe Obscuraでも習ったが、
本家本元は思いのほか、時間をかけるということにあった。
どこでも3-4分というところをここでは5-6分としている。
時間配分は、とにかく最初の1/3の抽出に3分半から4分費やしているという
感覚である。
こうした基本をベースに、豆の種類や焙煎深度により、粉の量、メッシュ、湯温、
抽出時間などを調節して理想の味作りを行っていくのである。
感覚である。
こうした基本をベースに、豆の種類や焙煎深度により、粉の量、メッシュ、湯温、
抽出時間などを調節して理想の味作りを行っていくのである。
2日間を通して、非常に濃い内容であった。何より河野塾長が大変気さくな方で、
初心者の不安や質問にも懇切丁寧に応じてくれるのがよい。
こうした塾長のキャラクターに魅せられ、この塾には多くの若者が集い、勉強会が開かれている。その熱気たるや一種の梁山泊のような雰囲気が感じられるのである。
初心者の不安や質問にも懇切丁寧に応じてくれるのがよい。
こうした塾長のキャラクターに魅せられ、この塾には多くの若者が集い、勉強会が開かれている。その熱気たるや一種の梁山泊のような雰囲気が感じられるのである。
これだけの内容で2日間の施設使用料含め、3万円の受講料は破格の安さといえよう。
また、フレンドリーで敷居が高くない雰囲気が良い。
中級編も引き続き受講する予定である。
また、フレンドリーで敷居が高くない雰囲気が良い。
中級編も引き続き受講する予定である。
尚、焙煎した豆は全て持ち帰ってよいことになっており、ひとり4キロ以上になる。
ということで、我が家だけでは消費し切れないので、下記の条件付きでご希望の方がいらっしゃれば無償でお送りしますので、コメント欄よりご連絡ください。
お譲り出来る条件
・送料をご負担ください。着払いにてお送りします。
・豆のままで挽かずにお送りします。
・先着順に4種類の豆(ブラジル、コロンビア、ケニア、ペルー)をお送りします。
ということで、我が家だけでは消費し切れないので、下記の条件付きでご希望の方がいらっしゃれば無償でお送りしますので、コメント欄よりご連絡ください。
お譲り出来る条件
・送料をご負担ください。着払いにてお送りします。
・豆のままで挽かずにお送りします。
・先着順に4種類の豆(ブラジル、コロンビア、ケニア、ペルー)をお送りします。
コーヒー講座22 ― 2011/01/25 11:16
堀口珈琲研究所主催セミナー「ブレンディング」
13:00-16:00 受講料:6,300円 受講者:11名
講師:堀口俊英氏
講師:堀口俊英氏
主に実習中心の構成で、講義は40分程度。
スペシャリティーコーヒーのブレンドづくりは、シャンパンやワインづくりに相通ずる、
という講義から。
ボルドーは主に三種類のブドウ(カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン)をブレンドしてつくる。
毎年、ぶどうの出来が異なるので、消費者が求める安定した味をつくりあげるために、
配合を変えることが不可欠なのである。
これがスペシャリティーコーヒーのブレンドの考え方で、コマーシャルコーヒーのブレンドとは異なるポイントである。
コマーシャルコーヒーは配合率が決まっていて、例えば、ブラジル、コロンビア、グアテマラを常に4:3:3の率で配合する。
ところがコーヒー豆は農産物であり、毎年味は違う。それだけでなく、例えば毎年仕入れているグアテマラの豆が台風や干ばつなどで入手できない場合は、違う地域のグレードの低い豆か、メキシコやペルーの豆で代用する。
当然、味は変わってくるはずだが、配合を機械的に行っているのでブレンドの味はブレまくる、というわけである。
大手メーカーから豆を仕入れている、ひと昔前の喫茶店のマイルドブレンドやビターブレンドといったブレンドの味がいつも安定していないのは、こうした理由によるものなのである。
スペシャリティーの場合は、つくりたいブレンドのイメージを決めておき、それに合わせて豆をセレクトするのだが、毎年同じ豆が入手できるとは限らないので、常に数々の豆をカッピングし、イメージに近づけるブレンドづくりを行うことが肝要なのである。
さて、実習は4種の豆を使ったブレンドの配合率を予想し、自分の好みのブレンドをつくりあげるとういうもの。3グループに分かれ、作業。
4種の豆は
ブラジル
グアテマラ
エチオピア
ケニア
わがグループは合計5回、配合を試したが、結局、当たらなかった。
正解を言い当てたグループはなかったのだが、まずは全ての豆を均等に配合し、
そこから変えていくのが基本、と後でレクチャーされ、なるほどと実感した次第。
ブレンドの種類を増やせば増やすほど、対応が大変になってくるので、
最初は2種類程度ではじめた方が良さそうだ。
このセミナーで、堀口珈琲研究所のセミナーは全て受講したことになる。
後は、バッハコーヒーの焙煎実践講習とSCAJ(日本スペシャルティーコーヒー協会)主催のコーヒーマイスター資格を取得するだけで、今後は物件取得に大きく注力していきたいと考えている。
後は、バッハコーヒーの焙煎実践講習とSCAJ(日本スペシャルティーコーヒー協会)主催のコーヒーマイスター資格を取得するだけで、今後は物件取得に大きく注力していきたいと考えている。
コーヒー講座21 ― 2011/01/20 12:57
13:30-17:00
受講料:8,000円
受講者:7名 講師:岡田章宏氏(小川珈琲)
受講料:8,000円
受講者:7名 講師:岡田章宏氏(小川珈琲)
エスプレッソに関わる体系的な知識と、技術の習得を目的とした少人数実践形式の
プロ向けセミナー。
プロ向けセミナー。
大枠は次の通り
●珈琲豆について(品種・精選方法・焙煎・ブレンド・エージングなど)
●マシン・グラインダーの特性
●抽出技術(抽出・カプチーノ実践、タンピング・ファームドミルク検証)
講義はイタリアには昔から伝わっているエスプレッソの4つの法則に
基づき、順に進められた。まずは4つの法則を記しておく。
クワトロM(エンメ)
Miscela(ミシェーラ) バランス良く配合された良質の豆基づき、順に進められた。まずは4つの法則を記しておく。
クワトロM(エンメ)
Macchina(マッキナ) 安定したマシン。マシンの手入れ
Macinato(マキナート) 適正に抽出できる粒度(グラインダー)
Mano(マーノ) バリスタの技術
講義も実習も密度が濃く、優れた内容であった。
講師の岡田氏は2008年のWLAC(ワールドラテアートチャンピオンシップ)3位、
JBC(ジャパンバリスタチャンピオンシップ)'08-‘09優勝という華々しい経歴を持つ。
JBC(ジャパンバリスタチャンピオンシップ)'08-‘09優勝という華々しい経歴を持つ。
日本一のバリスタの経験値や考え方、スキルを直に学べるので、大変勉強になった。
岡田氏の持論は何事も理論的であれということにある。
そして理想を掲げ、それを達成するために技術はどうあるべきかということを突き詰めるのである。
例えば、理想のエスプレッソのブレンドを作る時の考え方についての講義。
「シルクのような口当たりとシャンパンのような明るい酸味、
飲みやすく、そしてクリアなアフターテイストがポイントとなる」
このような理想のエスプレッソをつくりたい場合、
どのような豆を選び、いかに焙煎し、どのようにブレンドしたらいいのかを追究する。
そして検討に検討を重ねた結果、以下のスペシャルティーの豆を選んだという。
そして検討に検討を重ねた結果、以下のスペシャルティーの豆を選んだという。
1.エルサルバドル・ロスアルペス
蜂蜜のような濃厚な甘さが1番の特徴。香りも独特で、新鮮な果実、
ストロベリーのような香りがある。
蜂蜜のような濃厚な甘さが1番の特徴。香りも独特で、新鮮な果実、
ストロベリーのような香りがある。
2.コスタリカ・エルサルサルセロ
香りと酸味は華やかで軽く、シャンパンのような風味がある。
香りと酸味は華やかで軽く、シャンパンのような風味がある。
3.グアテマラ・アソバグリ(バードフレンドリー認証)
濃厚な甘みを伴った酸味がある。マンゴやパインのような熱帯系の果物の風味。
アフターテイストが長く残る。
濃厚な甘みを伴った酸味がある。マンゴやパインのような熱帯系の果物の風味。
アフターテイストが長く残る。
4.ブラジル・アマレロ
ローストナッツやカカオのような芳ばしい香りと苦味があり、クリアで明るい酸味が
ある。個性の強い豆をまとめる。
ローストナッツやカカオのような芳ばしい香りと苦味があり、クリアで明るい酸味が
ある。個性の強い豆をまとめる。
講義では、各々をストレートでテイスティングし、特徴をとらえておき、後の実習で
それらをブレンドしたエスプレッソを抽出し、テイスティングしてみるという、
学ぶ側にとって巧みなプログラムとなっていることに気がつく。
それらをブレンドしたエスプレッソを抽出し、テイスティングしてみるという、
学ぶ側にとって巧みなプログラムとなっていることに気がつく。
実際、このブレンドはエルサルバドルをベースにして作られており、市販もされている。
実習についても、理想のイメージを持つこと、そしてそれを完成させるために
何度も練習し、失敗を克服するのが上達の早道という理論で進める。
例えば、
カプチーノのフォームドミルクは
「つやがあり、粘度の高い、なめらかな甘さをもったもの」を自分の理想とし、
そのためにたどり着いたのが、シンプル イズ ベストだという。
ミルクピッチャーを派手に動かして泡だてているバリスタをよく見かけるが、
岡田氏はそれを全く動かさない。いかにミルクを対流させるかが命題なので、ノズルの角度や位置が重要であり、ピッチャーを動かす必要は全くないというのが経験から導き出したシンプルな答えなのである。
カプチーノのフォームドミルクは
「つやがあり、粘度の高い、なめらかな甘さをもったもの」を自分の理想とし、
そのためにたどり着いたのが、シンプル イズ ベストだという。
ミルクピッチャーを派手に動かして泡だてているバリスタをよく見かけるが、
岡田氏はそれを全く動かさない。いかにミルクを対流させるかが命題なので、ノズルの角度や位置が重要であり、ピッチャーを動かす必要は全くないというのが経験から導き出したシンプルな答えなのである。
また、
ホルダーにセットした粉を押し固めるダンピング。
巷説では20㎏の力で押し固めるといわれるが、岡田氏はそんな数字にはこだわらず、
10㎏でも15㎏でも味に影響はなく、むしろ大事なのは粉の押し固め方のバランスだという。
エスプレッソの抽出はホルダーの外周部から湯が逃げやすいので、真中はやわらかく、
外側は固く押し固めるのが理想であり、そのためにどのように力を入れ、肘をどのように使うのが良いのかをレクチャーしてくれのである。
ホルダーにセットした粉を押し固めるダンピング。
巷説では20㎏の力で押し固めるといわれるが、岡田氏はそんな数字にはこだわらず、
10㎏でも15㎏でも味に影響はなく、むしろ大事なのは粉の押し固め方のバランスだという。
エスプレッソの抽出はホルダーの外周部から湯が逃げやすいので、真中はやわらかく、
外側は固く押し固めるのが理想であり、そのためにどのように力を入れ、肘をどのように使うのが良いのかをレクチャーしてくれのである。
実際に20㎏の力がどれくらいなのか、この実習では計りの上でダンピングを行い、
感覚をつかむこともプログラムされている。
バリスタチャンプになるためには、技術だけでなく、相当の立ち居振る舞いと話術も求められるであろうが、岡田バリスタからはやはり相当のオーラが伝わってくる。
日本一のバリスタから手ほどきを受けられるこのセミナー、
上述のエスプレッソブレンド200gがお土産についており、
満足度はかなり高く、受講料はむしろ安いと思えた。
上述のエスプレッソブレンド200gがお土産についており、
満足度はかなり高く、受講料はむしろ安いと思えた。
因みにこの日、使われたエスプレッソマシーンは、ダラコルテ。
グラインダーはCompakとMAHLKÖNIG(マールクーニック)。
最新のグラインダーはタイマー付きで、
例えば使う粉の量を20gとすると、それが5秒で挽かれるので、
タイマーを5秒にセットする。
ホルダーを押してスイッチをONにすると自動的に5秒でストップするので、
誰がやっても同じ粉の量となり、味にブレがなくなるというのである。
グラインダーはCompakとMAHLKÖNIG(マールクーニック)。
最新のグラインダーはタイマー付きで、
例えば使う粉の量を20gとすると、それが5秒で挽かれるので、
タイマーを5秒にセットする。
ホルダーを押してスイッチをONにすると自動的に5秒でストップするので、
誰がやっても同じ粉の量となり、味にブレがなくなるというのである。
価格もCompakやDITTIGに比べれば少し安く、魅力の商品である。
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