コーヒー講座282011/07/21 12:22

「家庭でアイスコーヒーをおいしく作る講座」

講師:狩野知代氏(グラウベル代表)
参加者:11名
時間:11:30~15:00(予定は14:30終了)
受講料:3,500円
開催場所:Cafe Douce Ebisu

以前、コーヒーの基礎講座を受講したことのあるグラウベルさんが、
アイスコーヒーの講座を開催されるとのことで、早速受講。

アイスコーヒーについては、焙煎だけでなく抽出についても様々な
アプローチがあり、未だ、これといった決め手がなく模索状態である。

講座タイトルに「家庭で」と銘打っているが、レベルは高いのが、
グラウベルさんの講座の特徴である。

内容をまとめておく。

まずは軽食をいただきながら、自己紹介。

パンとサラダの提供は、La Petite Tartine(ラ・プティット・タルティーヌ)さん。

プティットタルティーヌのパン

パンは2種。

りんご果汁の入ったアップルカイザーというソーセージを巻き込んであり、
ライ麦を多く配合した生地に、白ごまを合わせ香り高く仕上がっている。
さらに底にじゃがいもを敷き込んでいて、手がこんでいる。
ソーセージがとてもジューシーでおいしい。

もう1種はクグロフ型のパン。あんずと洋梨が良いアクセントになっている。

生姜をたっぷり効かせたニンジンサラダ。食感、味付けともに良く、
松戸の有名なブーランジェリー「ツオップ」で販売されているものに
インスパイアされたそうだ。

座学はアイスコーヒー向きの豆について 
 ○コクと甘味みを得られる極深煎りのもの
 ○酸や風味に個性のあるもの(中深煎り位)

次に水出しコーヒーの抽出方法による味の違いをテイスティング。

水出しの方法は中挽きの粉40gに対し、水400CC。常温で8時間、冷蔵庫なら12時間。

だしパック等に粉を入れるのではなく、そのまま水に漬け浸す方法。
この抽出液をいわゆるパーパーフィルターなどで濾過し、味の違いを見るのだが、
家庭にはない、なかなかマニアックな濾過法であった。試したのは次の3つ。

カリタ ウェーブドリッパー 
 ドリッパーはステンレスタイプで紙フィルターを使用。

ドーナッツドリッパー
 磁器のドリッパーでカリタの台形フィルターを使う。

kone coffee filter
 金属製のフィルターでペーパーを使わない。

結果は好みもあるが、カリタは苦みを感じやすく、ドーナッツはスッキリ
まろやかで飲みやすい。金属フィルターは油脂分がしっかりと出るので、
とろっとしており、甘味が出るが、豆のクラスを問う。

私はこの中にはないコーノ式を使いたいと考えている。

いよいよ実習。
ひとり3回、好きな豆を好きな抽出方法でアイスコーヒーをつくる。

アイスコーヒー講座


豆はブレンドと産地別に6種類が用意されており、
全てCOEを含むスペシャルティーの豆であったのがうれしい。

抽出器具も様々なものが用意されていた。
ペーパードリップだけで、コーノ式、カリタ式、カリタ・ウェーブ式、メリタ式、
ドーナッツドリッパー。
さらにエアロプレスもこの日、人気の高かった抽出法であった。

エアロプレスは、後日、アマメリア・エスプレッソを再訪した際、味わったのだが、
フレンチプレスとは違い、すっきりとしていて甘みも感じられる、
豆によってはなかなかの抽出法といえる。
新しさも手伝って、導入を検討しているところだ。

さて、私自身は、コーノ式と苦みに特徴のあるカリタ・ウェーブ式の
味の違いを主眼とした。

講師の狩野氏のサジェスチョンもあって、じっくりと時間をかけて抽出してみる。

やはりコーノ式が一番であると実感した次第で、コクや甘みが違うのである。

また、推奨レシピを記しておくと、中挽きのコーヒー30gに対して100cc
ひとり分の目安である。

ストレートで飲む際は、20g100ccの割合でも良さそうで、最初からミルクと
合わせる、アイスオーレ等の場合とレシピを変えてみる必要があろう。

アイスコーヒーについては、氷の考え方も多々あり、
薄まらないように氷自体も抽出したコーヒーを凍らせて使う場合や、
最初から濃い目に抽出するから氷は普通の氷で良いといった様々な考え方があり、
試作と工夫が必要である。