コーヒー講座21 ― 2011/01/20 12:57
13:30-17:00
受講料:8,000円
受講者:7名 講師:岡田章宏氏(小川珈琲)
受講料:8,000円
受講者:7名 講師:岡田章宏氏(小川珈琲)
エスプレッソに関わる体系的な知識と、技術の習得を目的とした少人数実践形式の
プロ向けセミナー。
プロ向けセミナー。
大枠は次の通り
●珈琲豆について(品種・精選方法・焙煎・ブレンド・エージングなど)
●マシン・グラインダーの特性
●抽出技術(抽出・カプチーノ実践、タンピング・ファームドミルク検証)
講義はイタリアには昔から伝わっているエスプレッソの4つの法則に
基づき、順に進められた。まずは4つの法則を記しておく。
クワトロM(エンメ)
Miscela(ミシェーラ) バランス良く配合された良質の豆基づき、順に進められた。まずは4つの法則を記しておく。
クワトロM(エンメ)
Macchina(マッキナ) 安定したマシン。マシンの手入れ
Macinato(マキナート) 適正に抽出できる粒度(グラインダー)
Mano(マーノ) バリスタの技術
講義も実習も密度が濃く、優れた内容であった。
講師の岡田氏は2008年のWLAC(ワールドラテアートチャンピオンシップ)3位、
JBC(ジャパンバリスタチャンピオンシップ)'08-‘09優勝という華々しい経歴を持つ。
JBC(ジャパンバリスタチャンピオンシップ)'08-‘09優勝という華々しい経歴を持つ。
日本一のバリスタの経験値や考え方、スキルを直に学べるので、大変勉強になった。
岡田氏の持論は何事も理論的であれということにある。
そして理想を掲げ、それを達成するために技術はどうあるべきかということを突き詰めるのである。
例えば、理想のエスプレッソのブレンドを作る時の考え方についての講義。
「シルクのような口当たりとシャンパンのような明るい酸味、
飲みやすく、そしてクリアなアフターテイストがポイントとなる」
このような理想のエスプレッソをつくりたい場合、
どのような豆を選び、いかに焙煎し、どのようにブレンドしたらいいのかを追究する。
そして検討に検討を重ねた結果、以下のスペシャルティーの豆を選んだという。
そして検討に検討を重ねた結果、以下のスペシャルティーの豆を選んだという。
1.エルサルバドル・ロスアルペス
蜂蜜のような濃厚な甘さが1番の特徴。香りも独特で、新鮮な果実、
ストロベリーのような香りがある。
蜂蜜のような濃厚な甘さが1番の特徴。香りも独特で、新鮮な果実、
ストロベリーのような香りがある。
2.コスタリカ・エルサルサルセロ
香りと酸味は華やかで軽く、シャンパンのような風味がある。
香りと酸味は華やかで軽く、シャンパンのような風味がある。
3.グアテマラ・アソバグリ(バードフレンドリー認証)
濃厚な甘みを伴った酸味がある。マンゴやパインのような熱帯系の果物の風味。
アフターテイストが長く残る。
濃厚な甘みを伴った酸味がある。マンゴやパインのような熱帯系の果物の風味。
アフターテイストが長く残る。
4.ブラジル・アマレロ
ローストナッツやカカオのような芳ばしい香りと苦味があり、クリアで明るい酸味が
ある。個性の強い豆をまとめる。
ローストナッツやカカオのような芳ばしい香りと苦味があり、クリアで明るい酸味が
ある。個性の強い豆をまとめる。
講義では、各々をストレートでテイスティングし、特徴をとらえておき、後の実習で
それらをブレンドしたエスプレッソを抽出し、テイスティングしてみるという、
学ぶ側にとって巧みなプログラムとなっていることに気がつく。
それらをブレンドしたエスプレッソを抽出し、テイスティングしてみるという、
学ぶ側にとって巧みなプログラムとなっていることに気がつく。
実際、このブレンドはエルサルバドルをベースにして作られており、市販もされている。
実習についても、理想のイメージを持つこと、そしてそれを完成させるために
何度も練習し、失敗を克服するのが上達の早道という理論で進める。
例えば、
カプチーノのフォームドミルクは
「つやがあり、粘度の高い、なめらかな甘さをもったもの」を自分の理想とし、
そのためにたどり着いたのが、シンプル イズ ベストだという。
ミルクピッチャーを派手に動かして泡だてているバリスタをよく見かけるが、
岡田氏はそれを全く動かさない。いかにミルクを対流させるかが命題なので、ノズルの角度や位置が重要であり、ピッチャーを動かす必要は全くないというのが経験から導き出したシンプルな答えなのである。
カプチーノのフォームドミルクは
「つやがあり、粘度の高い、なめらかな甘さをもったもの」を自分の理想とし、
そのためにたどり着いたのが、シンプル イズ ベストだという。
ミルクピッチャーを派手に動かして泡だてているバリスタをよく見かけるが、
岡田氏はそれを全く動かさない。いかにミルクを対流させるかが命題なので、ノズルの角度や位置が重要であり、ピッチャーを動かす必要は全くないというのが経験から導き出したシンプルな答えなのである。
また、
ホルダーにセットした粉を押し固めるダンピング。
巷説では20㎏の力で押し固めるといわれるが、岡田氏はそんな数字にはこだわらず、
10㎏でも15㎏でも味に影響はなく、むしろ大事なのは粉の押し固め方のバランスだという。
エスプレッソの抽出はホルダーの外周部から湯が逃げやすいので、真中はやわらかく、
外側は固く押し固めるのが理想であり、そのためにどのように力を入れ、肘をどのように使うのが良いのかをレクチャーしてくれのである。
ホルダーにセットした粉を押し固めるダンピング。
巷説では20㎏の力で押し固めるといわれるが、岡田氏はそんな数字にはこだわらず、
10㎏でも15㎏でも味に影響はなく、むしろ大事なのは粉の押し固め方のバランスだという。
エスプレッソの抽出はホルダーの外周部から湯が逃げやすいので、真中はやわらかく、
外側は固く押し固めるのが理想であり、そのためにどのように力を入れ、肘をどのように使うのが良いのかをレクチャーしてくれのである。
実際に20㎏の力がどれくらいなのか、この実習では計りの上でダンピングを行い、
感覚をつかむこともプログラムされている。
バリスタチャンプになるためには、技術だけでなく、相当の立ち居振る舞いと話術も求められるであろうが、岡田バリスタからはやはり相当のオーラが伝わってくる。
日本一のバリスタから手ほどきを受けられるこのセミナー、
上述のエスプレッソブレンド200gがお土産についており、
満足度はかなり高く、受講料はむしろ安いと思えた。
上述のエスプレッソブレンド200gがお土産についており、
満足度はかなり高く、受講料はむしろ安いと思えた。
因みにこの日、使われたエスプレッソマシーンは、ダラコルテ。
グラインダーはCompakとMAHLKÖNIG(マールクーニック)。
最新のグラインダーはタイマー付きで、
例えば使う粉の量を20gとすると、それが5秒で挽かれるので、
タイマーを5秒にセットする。
ホルダーを押してスイッチをONにすると自動的に5秒でストップするので、
誰がやっても同じ粉の量となり、味にブレがなくなるというのである。
グラインダーはCompakとMAHLKÖNIG(マールクーニック)。
最新のグラインダーはタイマー付きで、
例えば使う粉の量を20gとすると、それが5秒で挽かれるので、
タイマーを5秒にセットする。
ホルダーを押してスイッチをONにすると自動的に5秒でストップするので、
誰がやっても同じ粉の量となり、味にブレがなくなるというのである。
価格もCompakやDITTIGに比べれば少し安く、魅力の商品である。
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