フィールドワーク(40)2011/10/03 22:24

SCAJ2011へ。
昨年に比べると全体的にやや地味な印象か。

今回の私のテーマは、エスプレッソマシーンの比較検討である。

自分の店での提供は、コーノ式のペーパードリップを基本とし、
コーノ式サイフォン、コーノ式ネルドリップ他多様なスタイルでの抽出も考えているが、
エスプレッソにはあまり力を入れない方針である。

従ってエスプレッソ・マシーンは、最小規模の1グループ(一連)仕様で充分と
考えている。
今回、初めて見て、比較検討の対象となったマシーンもあった。

私が考えているのは次の3機種。

★VIVIEM

VIVIEM

 
DOMOBAR SUPER DOUBLE
  今回、初めて見るマシーン。装飾性を排したスッキリとしたデザイン、
  価格(実勢)も40万円と手ごろ。

★LA SPAZIALE
 ・S1 Mini Vivaldi
  実物の展示がなく、操作性がわからなかったが、デザインは悪くない。
  実勢価格50万円程度。

★Dalla Corte
 ・Mini
  ダラコルテの最小サイズで、実勢価格50万円。ダラコルテブランドと思うと、
  価格はそれほど高くないのであろうが、見た目はVIVIEM社の方が良いと感じた。
  

このほか、SIMONELLI社の65万円のものや、定番のチンバリーもあるが、
50万以内の予算とするとデザイン面で上記3機種には及ばない。

マルゾッコ社は1連で150万円以上するので、最初から想定外。

エスプレッソを導入すると専用のグラインダーも必要で、その価格は20-30万程度、
他にもタンパーやらミルクピッチャーやら必須付属品も多々あり、こだわり度に応じて
価格も上昇していく。これから操作性も踏まえ、決定していかねばならない。

今年はWSC(ワールド・サイフォニスト・チャンピオンシップ)がSCAJの場で開催され、
世界6ヶ国から代表者が集まり、競技が行われた。

WSC出場者


WSCでのサイフォン抽出は、ろか器に湯が上がってから、粉を投入する方法もあり、国により、手法が異なるのだと関心を持つ。

撹拌のしかたも其々で、湯が上がった後は、2-3回、軽くなじませるだけで、
抽出液を落とす直前に、しっかりと混ぜる方法や、湯が上がった後に何回も撹拌する方法等、色々な手法が披露され、勉強になった。

優勝は日本代表の木次日向子(きつぎひなこ)氏。
世界チャンピオンとなった木次氏の競技内容を記しておく。

ルールはブレンドコーヒー1 杯とシグネチャービバレッジを1 杯、審査員4名各々に
提供すること。
(シグネチャービバレッジは、コーヒーベースでありアルコールの使用をしていないものに限ること。) 全部で、8 杯のドリンクを15 分の競技時間内に提供することである。

木次氏のブレンドとシグネチャービバレッジは次の通り。

ブレンド:
パナマ・エスメラルダ農園・ゲイシャ種&ボリビア・カフェ・ジャカランダ
オレンジやレモンの爽やかな柑橘系が特徴。

シグネチャービバレッジ:
ブラジル、ルワンダ、マンデリン・ブルーバタックの深煎りを使って抽出、アイスコーヒーをつくる。それと焙じ茶をシェイクし、ミルク、黒糖、和三糖と合わせる。

パナマ・エスメルダ農園のゲイシャをブレンドに用いるとは何とも贅沢な話だが、エスメラルダ農園といえば、今年の小川珈琲のブースでは、エアロプレスでデモ抽出しており、試飲してみたが、ワイニーでマスカテル、焙煎度合いも適切だったのであろう、非常に上品な味わいであった。

木次氏のエスメラルダのブレンドだけでなく、焙じ茶のシグネチャービバレッジを
飲んでみたいと思った観戦者は私だけではなかろう。


木次氏のサイフォン抽出の手法にも触れておく。

・粉はあらかじめろか器フィルターにセット
・湯が上がり切る前に、2-3回粉をなじませる。その後の撹拌は6-8回。
・浸漬時間は30秒
・火を落とし、抽出液が落ちる直前、または同時のタイミングで
 5-6回、撹拌する。

JSC及びWSCでは、細かく審査ポイントが定められており、競技者に緊張が強いられるのも無理はない。こうしたプレッシャーをはねのけ、見事世界チャンピオンとなった木次氏には称賛の意を表したい。